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最終回・タイムテーブル構成編~超・オススメエッセイもあるよ!~

●ターン制コマンドバトルをオイラは推すぜ!!

 もしかしたら、こうおっしゃる方もおいでかもしれません。


『お前は一体にゃにを考えているのにゃ?』

『古き良きRPGじゃにゃいんだし……』


『にゃ』がつくとそれだけでほとんどのことが許されますな。おおよしよし(状態異常:魅了)。

 しかし、これは非常に有効なのです。

 ぶっちゃけた話、『ターン制コマンドバトル』の有用性につきましては、バトルの大家・カバタ山先生の短編エッセイをお読みいただくことを激しくオススメ致します。


 ノベルアップ+『WEB小説の戦闘シーンにおけるターン制コマンドバトルのススメ』

 https://novelup.plus/story/255761768/365253693

 作者名は『カバ太』先生となっておりますが、同一作者さまです。


 もうですね、全文どこ抜粋したらいいんやってレベルで言いたいこと全部言ってくださってるのですが(机バンバン)、がんばって短く紹介しますと……


・時間の流れをある程度の長さで切り取り、そのなかで参加者たち全員を強制的に一回行動させる→『主人公ばっか行動しすぎ』『敵側が行動しなさすぎ』を防げる

・行動とその表現が整理され、明確になる→キャラクターが『何をしたか』を、作者も読者も理解しやすくなる

・緻密な表現が可能になり、ボス戦との相性よし


 行動はきっちり『素早さ』順じゃなきゃとか、一ターンは何秒でなきゃとか、そこまでかっちりと考えなくてもOKです。

 とりあえず、みんなの行動が一巡するくらいを一ターンとして、行動を決めていけばいいのです。



●実録・具体的にはこうしました!

 運用策定編でまとめた運用を、二枚の表にまとめます。

 二枚を互いに補完しつつ、タイムテーブルを決定します。


 一枚めは、ルク視点の表です。

 縦軸に各部位を(行動開始順にしておくとやりやすいです)。

 横軸にはターン数を書き……

 縦横が交わったところに、各部位の具体的な行動や状況を(待機、補助や攻撃、部位破壊/行動不能など)記していきます。

 また、部位のとなりの列には、現状を記入する列を作っておきます。

 ここは設定、見直し、執筆の際に逐次書き込んで使います(おもに、撃破済みの部位がしれっと復活してしまう事故を防ぐため)。


 もう一枚は、主人公たち視点の表。

 縦軸に、主人公チームメンバーたちを一名ずつ(グループでまとめて同じような行動をする者たちは、グループ名で一括でもよい)。並び順はグループ別にまとめ、適宜並べなおしもします。

 横軸は二行とります。

 一行めにターン数。その下に、ルクの行動を短い文章でまとめたものを書いておきます(ターン数だけだとルクの状況がわかりづらいため)。

 そして縦横が交わったところに、チームメンバー各々の具体的な行動や状況を(召喚され、待機、移動、攻撃、補助など)記していきます。


 記入ののちに見直し、調整します。

 たとえば『このターンはイベントが詰まりすぎなので、一部の行動を次ターンにしよう』とか。

 逆に『ここまででコンボを成立させたいので、動きはじめを早くしよう』とか。

 ときには『このキャラは空気っぽく感じるけど、何してるのか?』といったチェック。

 そして『他のグループからの影響がここで入るぞ~』という確認、『いやいやタイミングもうちょっとずらせないかい?』といった調整をしていきます。


 ひとつ前のバトル『信頼するあの人が』戦でも、これが役に立ちました。

 ノーコン魔術師や暴れドラゴンが魔法やブレスを無差別にまきちらかし、他チームの動きに影響を及ぼす展開があったためです。

 こうした複数チーム間のバトルを『串刺し』にするようなイベントがあると、でっかい会場でいっしょに戦ってるんだぞー感が出るし、各チームのバトルの進度を管理する役にも立つのでお勧めです。

 もちろん調整の手間は出てきますが、利点はそれ以上に大きいです。



●素朴な疑問。なんで表、二枚にしたの? 一枚でよくない?

『信頼するあの人が』戦時点までは、それなり長さはあるけど一枚でした。

 しかしその時点でもう『これいじょういけない』と感じていたためです。

 もちろんターンの調整が入るたび横軸(=進度)を二枚の間でそろえなきゃいけないので、そこはちょっと気を使いましたが、利点のほうがどっちかというと大きかったです。



●おれたちのたたかいはここからだ!

 ここまでできたら、あとは文章として書くだけです。お疲れさまでした!


 ……いや、ほんというとここからが本番なのですが。

 日向の場合さらにラフスケッチみたいにざっくり書いた草稿をつくり、そのうえで本番用の文章を書き、詰まり過ぎや間延びがあれば表に調整を入れてさらに書き。

 書きあがったのち、表現を練り直し誤字脱字を直して上梓いたしました。

(そこまでやってもまだ誤字やおかしい表現があったという……(ノД`)・゜・。)



●さいごに

 こんなかんじで、いくつものステップを踏んで設計してきました『ほぼレ』バトルですが……

 最終的なチェックポイントは『書きあがった文章を読んでみて、スルッと読めるか?』です。

(うさねこ序盤の初稿はこのへんおもっきし失敗していて、あとから情報などめっちゃ削りました。ちょっとした黒歴史です)

 書いて、読んで、必要ならば調整して、また書いて。

 自分なりに読みやすく、そして面白く、仕上げていきましょう!




 これにて『ほぼレ』、おしまいです。

 つたないエッセイに、一か月近くおつきあいをいただき、ありがとうございました!

 皆様がこの先、『この物語にはレイドボス戦みたいなバトルが必要だ! でも……』と思われたとき、このエッセイがささやかな一助となれることを願っております。


 あなたにも、わたしにも。

 今後ともよりよき『なろうライフ』がありますように!

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― 新着の感想 ―
[一言] 完結おめでとうございます。 メイキングは好きなので楽しめました。 あのエッセイは仰る通りですね。 ターン制にすると、誰が何をしたが作者にも読者にも明確に伝わります。 そこからは独自の発展形…
[一言] 完結おめでとうございます! いつかレイドボス戦みたいなバトルを書く機会があったら、このエッセイを参考にさせていただきます!
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