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ゾンビスタート→ハーレムエンド  作者: まんじ(榊与一)
ハーレム目指して本格始動

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モヒカン②

「ってぇなぁ。モーヒー、いきなり何しやがる」


モヒカンが立ち上がり、モヒカンの女性に抗議の声を上げる。

モーヒーというのが謎の暗号でないのなら、彼女の名前という事になるだろう。

そして彼女が口にした馬鹿兄貴。

総合すると、彼女の名前はモーヒー・カーンという事になる。


兄弟そろって、日本でなら余程の事がない限り虐めの対象になるであろうDQNネームだ。

此処が異世界で良かったねとしか言いようがない。


「弱そうな奴、ビビらしてんじゃねーよ!」


モーヒーが足を出すが、モヒカン(男)は素早くそれを躱す。

その際、大きな胸がぶるぶる揺れるのを俺は見逃さない。


モヒカン女性には異性としての興味はわかないが、胸に罪はないのだ。

せめて俺が優しく視姦して(めでて)やろう。


「何言ってやがる。こいつはB級の冒険者だぞ。ちょっと声を掛けられたぐらいでビビる訳ないだろ」


「え!?」


モーヒーが驚いた様に目を見開く。

B級までなると、冒険者としては一端の扱いを受ける。

まあ変身中(もとのすがた)はそこらに居る普通の兄ちゃんだから、そうは見えないのだろう。


「人は見かけによらないもんだねぇ」


モーヒーが俺の顔を繁々見つめ、そう呟く。

兄弟そろって同じ事を口にしやがる。


「私はモーヒー・カーン」


名前正解(ビンゴ)

俺の推理力は完璧だ!


「そこの悪人面の妹で、A級冒険者よ」


いやいや貴方のそれはAではなくFですよ。

そう口に出そうになったが、なんとか堪えた。

俺にだって自制心ぐらいあるのだ。


ほんの僅かではあるが。


「誰が悪人面だ!」


どうやら本人には自覚がない様だ。

ご愁傷さまです。


「家の馬鹿兄貴はこんななりしてるけど、困ってる人間を放っておけないお人良しなのよ。きっとあんたが困ってそうだから、声を掛けたんだと思うの。許してやってね」


「そ、そんなんじゃねーよ!」


モヒカンが顔を真っ赤にして否定する。

ひょっとしてツンデレなのだろうか?


だとしたら嫌なツンデレだ。

少なくとも俺はモヒカンツンデレなんてジャンルに興味はない。

しかも男とか、世も末だ。


「俺は只ここでの流儀ををだな!」


「そのなりでやったら脅迫に取られちまうって、何度も言ってるだろ!」


しかしどうやら……この様子だと哭死鳥では無さそうだ。

延々と続く兄妹のくだらない口喧嘩を見ている限り、の話ではあるが。

まあ完全に白と決まった訳でもないので、様子見だな。


「なあ、ここだと目立つし。さっきモーヒが言ってた行きつけの店とやらに行かないか?」


敬語を使おうかとも思ったが、モヒカン相手にそんな気配りはいらないだろう。

ため口で行く事にした。


「お、おう。そうだな」


周囲の注目を集めている事に気づいてか、兄妹揃って気まずそうに頭のモヒカンを撫でる。

どういう感情からくる行動なのか、不思議でしょうが無いんだが?


「こ、こっちだ。付いてきな」


ギルドをでて直ぐ向かいにあった店へと入る。

店内は可愛らしい飾りに、人形やアクセサリーが陳列されていた。

どう見てもファンシーショップだ。


「あんたこんな店に行きつけてんのか!?」


思わず大声で突っ込んでしまう。

モヒカンの癖に何ちゅう店に通ってやがる。


「おう、良い店だぜ」


いい店かどうかは置いておいて、俺達めゃくちゃ浮いてるんだが?

そもそもそれ以前に、行きつけの店に案内するなら普通は飲食店だろ。

こんな居心地の悪い店で立ち話とか拷問かよ。


「おう、マスター」


小柄な可愛らしい女性に声を掛けるモヒカン。

どう見てもマスターって雰囲気ではない。


「いらっしゃいませ。モーヒさん」


どうやら店員さんとは顔見知りらしい。

まあ行きつけの店なら不思議ではないんだが……


「カフェを頼むぜ」


「了解しました。奥へどうぞ」


女性が奥の扉を開き、その先へと案内される。

どうやらこの店には飲食スペースが用意されている様だ。


テーブルに着くと、「お勧めを頼む」そう言ってモヒカンは勝手に俺の分も注文を済ましてしまった。

勝手な奴だ。


「さて」


店員が消えた所でモヒカン兄妹が急にまじめな顔つきになり、雰囲気が変わる。


「出来れば姿を現してくれると有難いんだが」


モヒカンがポーチの居る辺りに向かって声を掛けた。

彼女が姿を消して俺達について来ていた事に、彼らは気づいていた様だ。

幻覚に気付く当たり、彼らはかなり腕が立つとみた。


「出てきていいぞ」


俺がそう指示を出すとポーチが姿を現す。

バレてるのなら、隠れている意味は無いからな。


そもそも、只のナンパ対策だし。

まさかこの雰囲気でナンパは始まらないだろう。


「ほう……報告通り。いや、それ以上の美しさだ」


モヒカンがポーチを見て目を細める。

エロい目で見るんじゃねーよ。

しかし報告って事は、やっぱりこいつら哭死鳥なのか?


「兄さん、挨拶が先でしょ」


「おっと、これは失礼した。俺の名はアッシュ・グレイス。そして彼女は妹のバニラ・グレイスだ」


モーヒ・カーンとモーヒー・カーンはどうやら偽名だった様だ。


……ま、そりゃそうだわな。


「まずは謝罪させて貰う。騙す様な真似をして悪かった」


モヒカンが丁寧に頭を下げた。

でも髪型のせいで全く誠意が伝わってこない。


やっぱ人間、見た目って大事だよね。


「俺達はある機関に所属しているエージェントだ。君達の話を聞きたくてここに来て貰った」


「機関?」


哭死鳥は暗殺集団だ。

機関とは自称しないだろう。

そういうのは普通は政府関連だ。


「何故君達がダリア王国との緊張が高まっている中、態々買収をしてまで聖王国迄やって来たのか聞かせて貰いたい」


不正バレてーら。


「返答次第では、我々は君達を拘束する事になる。正直に話してくれ」


まあ仕方がないので、揉め事を避ける意味で俺は素直に口を開いた。

こいつらが只の語りで、仮に哭死鳥だったしても大して問題ないしな。

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