クラスチェンジ
遂に、遂にこの日がやって来た。
長かった。
獲物を見つけてはポチに横取りされ。
寝てる隙を見つけて狩りに向かうも、気づかれて邪魔され。
腕千切ってぶん投げて、それを追った隙に狩りに向かうも直ぐ追いつかれ妨害され。
狩りは敵ではなく、ポチとの戦いだったと言える。
延々ポチに横取りされ続けて来たが――だが遂に……遂に俺のレベルが10へと到達する。
達成感に打ち震えると同時に思う。
なんでレベル2こ上げるのに3ヵ月もかからにゃならんのだ。
マジで勘弁しろ、と。
「ワウ!」
「わうわうわー(だからワウじゃねーよ!)」
まあいい。
とにかく今は進化だ。
どノーマルで、底辺のゾンビがなれるのは勿論アンデッド系列のみだった。
種類は――
ゾンビアタッカー
単にレベル上限が解放されたゾンビに近い進化形態。
様は脳筋パワータイプだ。
実際パワーだけは中々凄いっぽい。
スケルトンウォリアー
骨の一部が剣や盾へと変化したスケルトン。
例えるならバランスタイプの剣士と言った所だろう。
最初はこいつにするつもりでいたが、諸事情により断念。
スケルトンメイジ。
魔法の使えるスケルトン。
声帯が無い為魔法が使えないらしい。
ザ・地雷。
完全に嫌がらせ以外何物でもない。
こんなの選ぶ奴いるのか?
でもまあゾンビとかスケルトンは基本頭パーだから、気づかず選びそう。
ゴースト
実体のない霊魂系モンスター。
リポップ待ちの俺に近いかも。
攻撃方法は念力とかで意思を飛ばしたり、精神に働く攻撃をするらしい。
こいつになれば風呂がさぞ覗き易そうではあるが、止めておく。
何故ならゴーストは日の光を浴びたら、それだけで消滅するという致命的な弱点を抱えているからだ。
日の光はアンデッド共通の弱点だが、いくらなんでも弱すぎだろ。
そして最後がゾンビメイジだ。
能力はちょっとした魔法の使えるゾンビ。
スケルトンと違い、一応声帯がある為魔法もちゃんと使える。
これが俺の選んだ進化先になる。
正直ゾンビ系は足が遅いから、最初はスケルトンウォーリアにするつもりだった。
だが途中で事情が大きく変わる。
ポチだ。
俺は飼い主としてポチに餌をやる義務がある。
スケルトンになってしまうとおやつにはなってやれても、主食にはなれない。
まあほっといても自力で餌を取っては来るんだが、それは餌の豊富な森の中だからできる事。
新しい狩場に移動する時の事等を考えると、出来れば餌は確保しておきたかった。
ペットを飢えさせる様では飼い主失格だからな。
因みにアタッカーでは無くメイジなのは、獲物の取り合いで遠距離攻撃が出来た方が有利だと思ったからだ。
さあ!
いざクラスチェンジ!




