表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/130

ゾンビスタート

モテたい。

それも死ぬ程に。


俺の前世は非モテの陰キャだった。

当然その人生は年齢=彼女無し歴だ。

だから死の間際、強く願った。


生まれ変わったら次こそはモテたいと。


そしてその願いが天に届いたのか、俺は今、転生して異世界ハーレスに立っていた。


――ゾンビとして。


うん、全然届いてなかった。


「はぁ……」


俺は腐ってぼろぼろの自分の手を見て、溜息を吐く。

はっきり言ってゾンビは最悪だ。

腐り果て、生理的嫌悪感を感じさせるグロテスクな見た目。

鼻を突くような体臭。

吐き出す息に到っては、臭すぎてブレス扱いになる始末。


キモイ。汚い。臭い。腐ってる。

ゾンビはその4Kを兼ね備えた嫌われ要素の塊であり、モテる要素は皆無と言っていいだろう。

その為、俺のモテたいという願いは転生(転死)と同時に終わったと言えた。


ゾンビで女の子と付き合うとか、いくら何でもムリゲー過ぎる。

ざっけんな。


だがまあ、希望が全く無い訳ではない。

この世界には今とは別の存在へと進化(クラスチェンジ)する法則(システム)が存在している。

それを上手く利用出来ればキモイゾンビを脱却し、モテモテになる事も夢ではない……筈。


恐らくそれは辛く険しい道のりになるだろう。

だが俺はやり遂げて見せる。


「アヴァヴァヴァー!(絶対インキュバスになってモテ王になる!)」


俺は強い意気込みと共に拳を突き上げた。

そのまま天を見上げると、星々が美しく瞬いている。

その様は、まるで俺のサクセスストーリーを祝福しているかの様だ。


「あーぅーあー(よーし!やるぞー!)」


こうして始まる。

俺の成り上がりモテモテ計画が。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ