8・おまけ。-巻き込まれ・特異パターン-
やっとこの回想も終わる。長かった。
まず、巻き込まれ。
このパターンの帰還率は一割未満。
読んで字の如くで、召喚の際にたまたま近くにいたりとか、手を繋いでいたりとか、慌てて支えになる物を掴んだであろう物体が人だったとか、横やりを入れる手段が人だったとか。
本来の召喚者と同等か少し劣るけどその辺の人よりは強かったり、召喚者にとっての対抗馬だったり、そして、実は巻き込まれと思われていた人が本命だったりとかね。
巻き込まれの多くは驚くほど普通な人で、突出した能力も魔力もあるわけでもない。
でも、ラノベとかじゃ活躍してる人多くそうに見えるよね。
巻き込まれた世界にない異世界の知識持ってるだけでも充分強みだからね。多そうに思えるのは、強すぎて印象に残りやすいからだと思う。
魔法と科学の両方が発達した世界や、魔法の世界だけど現代地球みたいに魔法が科学並みに活用されてる世界ならいざ知らず、そうではない世界でなら料理一つにしても手芸一つにしても結構強みになったりするんだもの。
そんな世界では魔法があるから、他が発達しない場合が多いらしい。
少なくとも地球という世界では、あるものはあるないものはないって割り切る人も多いと思うし、あるものを代用した結果魔改造する人多いと思う。
料理一つにしても魔改造食多いしね……。
心当たりのある人、手を挙げて! はい、そこのあなた!
そんなわけで、大抵が普通の人と思われている巻き込まれさんは、意外と異世界の知識で逞しく生きている人が多いらしい。
普通過ぎるが故に流されて、異世界ルールを知らなさ過ぎてどん底に落ちる人もいるけれど、いくら手引書がないからってある意味調べようとしなかったせいだから自業自得な所でもある、と思う。
といっても、いきなり異世界に来てどうしろって言うんだよ……っていうのは巻き込まれでなくても思う事なので、仕方ない部分かな……。
だからこそ余計に知らないといけないんだと思う。
まぁ、言語能力があるかないかも分かれ道の一つだと思うから、きつくは言えないんだけどね。
能力も魔力も普通だから、逞しく生きている人達はその分努力はしていると思うんだよね。
特に言語能力ついてない人の努力は本当に涙ぐましい。
そして帰還率が少ないのも、この「普通」が原因。
普通だから一人でまともに帰還の手掛かりを見つけに行くことが困難だし、ヒントを見つける事を手伝って貰えたとしても自力では無くなるからノーカンになってしまう。
その世界で幸せになれるのならいいけど、そうではない人にとっては厳しい世界だ。
ちなみに、巻き込まれ以外の人で、帰還出きるけど帰還しない人の中にはこの帰れない巻き込まれと呼ばれる人がいるからという、そんな理由の人もいる。
次に、特異パターン。
帰還率は二割程。
主に電子系・電脳系が主なんだけど。ごめんね、私そっち系の事分からないからうまく説明出来ないんだよ……。
これまでのパターンに加えて、『電磁波の影響で時空が歪んだパターン』も加わる。
数字の羅列──二進法だっけ?──やらプログラムの波やらに吸い込まれて辿り着いた先がPCの中、TVの中とか。
電子内に出入り出来る事もあるんだけど、電磁波の影響で歪みっぱなしになっている状態なんだって。意外と帰還率が高いのは、出入り出来る場合が意外と多いせいらしい。これを帰還と言うのかどうかは微妙な所だけども。
向こうが魔法の世界の場合の魔素流出が……っていう心配はほとんどないらしい。歪んではいるけど、電子機器が壁になっている状態なので、大抵はそこでブロックされているのだとか。
うっ。ごめん……電子だのプログラミングだの、それ聞くだけで眩暈起こして倒れそう。だから、ちょっとここまででいいかな。適当にあしらっているわけじゃないからね! 涙