3・転移組の場合。-神様転移-
このパターンの帰還率は、二割程。
あとで召喚組の説明の時にも出てくるけど、神様&魔術召喚パターンとはまた違う認識らしい。
転移方法はノーマル転移の時と変わらない。
ここでは神様が関わって来るのだけど、少なくとも異世界に来た時点で、変な先入観を持たせたくなかったり、転移者の意志のままに活動して欲しかったり、召喚なんて大掛かりな事をして神様自身が目立ちたくなかったり、神様がやったとか思われたくない場合だったり、後で言う召喚組いろいろと手間が面倒な神様召喚パターンをする時間も魔術召喚を待つ時間もない場合にやったりとかもあるけど、まぁ基本は、出来るだけ自然な形で世界に関わって欲しい場合に起こす事が多いのがこのパターンらしい。
その割には、日本人限定で言うと黒髪黒目が珍しかったりそもそも存在しなかったりもあるので、先入観も何も最初に関わった人や国・街の影響は多少なりとも受けるとは思うんだけど、その辺はどうなんだろう?
転移後、手引書──いわゆるチュートリアル本──や、必要最低限のものが揃ってたり、容姿が変わっていたりする場合は、ほぼ神様転移と考えていいらしい。
口頭でいちいち説明するのもしんどいし! とか、目立ちたくないから! とか、知られたくないんだよ! とか、そんな事一切これっぽっちも思ってないからね! と、言う事らしい。(思ってるじゃーん!)
あとは、説明する時間もなかったから後で夢枕に現れたりとか、何らかの手段で接触したりとかは、必要に応じてあったり。
それも確実ではなくて、神様が関わっていると最悪最後の最後まで隠して置きたかったりする時には、そう言うのは一切ないのでただの転移と思われがち。というか、そう思っている場合がほとんど。
手引書や夢枕云々は、大抵なんらかの目的がある場合。
帰還に関して言えば、手引書があればそこに帰還の有無が書かれていればその通りだし、夢枕で説明されればその通りだし、それ以外は、目的を達成したら有無を言わさず強制送還だったり選択できる場合は直接お話あったり、なければ自分で探すパターンだったり、これもまた基本は自分でどうにかする場合がほとんどで。
ほんとに、呼び付けるだけ呼び付けてはた迷惑だよー。
基本、世界に自然体で関わって~なこの転移。
手引書云々がなくても、大抵が自然と大事になっていく。
なぜならその世界に足りないものを補っていけば、例え小さな事でも積み重なればどんどん広まるし、そのつもりがなくても知名度は勝手にあがる。
この辺りは自然な流れでもあるので諦めるか、予防線を張るか、気を付けるか、どちらにしても個人の対応力によるもの。
最初に関わった場所や人がいい人ならいいのだけど、そうでもなければ闇落ちまっしぐらだからね。
手引書がなければ、普通の人ならそういうのは思わないよね……。
まぁでも、世の中にはラノベっていうもうメジャーな分野となった小説もあるわけだし、そういうのに疎くない限りは、気を付けようとか思い至れるんじゃないかな。
うん、冷静になれればね。そして、テンション↑↑で舞い上がらない限り。