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鬼人  作者: リディア
旅立ち編
22/23

18話

更新遅くなりまして、すいません。


それと、章の名前、タカミ編になっていましたが、正確には旅立ち編になります。

変換ミスに気づくのが遅くなりました、すいません。


それでは、18話です、どうぞ。

宿に書き置きと宿代、騒動の慰謝料を置いて、明朝リトルハーブを出た俺たちは、ティアの指示に従い、林の近くを通る大河『ビックリトルリバー』を下り、海に行くこととなった。

タカミたちは調度今、林を抜け、ビックリトルリバーに到着し、遅めの朝食を取っていた


「…」

「…」

「…」


沈黙のなかで。


もちろん、沈黙にも理由はある。

まず一つに、追われている身であることから、なるべく無駄な会話や音は出さないためである。

二つ目は、


(いくら静かにしなきゃならないからって、安物のパンを焼かないで食べるって…そりゃねぇだろ…)

(まったくだな)

(文句いわないの。私だってもうすこしで良いから美味しいもの食べたいわよ)

((じゃあすこしくらい暖めろよ))

(う、うるさいわね!)

(静にせんか。ただでさえ異色なんじゃから)


一番異色なのは魔物のうじゃうじゃでる河辺で三人のパーティに紛れてる幼女のお前だ。

三人の思考は珍しく一致した。


「さて、そろそろ出発と行こうかの。休憩をとりたいところじゃが、ここでは見つかりやすいし、すこし森に入ったところで仮眠をとるとしようか」

「それもそうだが、森にまた入るのはまだ先だぞ?そんなんじゃもしもの時に動けないと思うが?」

「まぁ、お主らなら大丈夫じゃろ。伊達に魔狩者をやっているわけでもないじゃろ?」

「たしかにそうだが、やはり休憩はここでも良いと思うんだが…」

「なんじゃ?これでもわしはお主らよりは長く生きているんじゃぞ?」

「へぇ、じゃあ歳はケバブ!?」

「女性に対していきなり歳を聞くとは、無礼なやつじゃ。誰が答えてやるか」

「…」 (ピクピク)



その後、論議の末、不満はあるが、休憩はとらずに先に進むことになった。

余談だが、ビックリトルリバーという名は、リトルハーブの大河だからではなく、大河と小川を総じた河だからである。

なので、川沿いに進むにも、あらゆる方向から川が流れているので、すこし離れたところを進むことになる。


現在、タカミ一行も、林をぬけ、河からすこし離れた平原を早足で移動している。無論、隠密系の魔法で隠れながらではあるが、移動している以上、気休めでしかない。


「そういえば、お主らかなりやるようじゃが、なぜそんな低いランクにおるんじゃ?」

「あー、えっと…」

「ま、まぁ、それはあとでね...」

「なんじゃ、訳ありか?」

「んー、まぁなー」

「それなら深くは突っ込まんが、気になるのう...」

「ははは...でも強いのは私たちじゃなくて...」

「エミ!避けろ!」


咄嗟のことで反応できなかったエミは、突っ込んできた猪『ライトボア』に吹き飛ばされてしまう。

ユウキが駆け寄ったので、俺は猪の始末でもしよう。


始末終わり。

早いって?いやー、照れるなー。

誉めてない?だって飛びかかって首切って終わりだし、わざわざクソみたいな戦闘シーンいれる必要も…


「さてと、エミ、大丈夫か?」

「うん、ちょっとビックリしただけだから、あの猪のランクも1だし突進に威力もなかったしね」

「まぁ、軽く手擦りむいてたから手当てくらいはしといたけど、ちょっと大袈裟になっちゃったな」

「お、お主ら?悠長に話している暇は無さそうじゃぞ?」


油断していた。

ライトボアとの戦闘で隠密切らしてるのを忘れてた。

おかげで、黒服連中に見つかったみたいだ。

みたいだ、というより、既に見つかって囲まれてしまっているんだがな。


「っち...」

「おいおい、まじかよ」

「か、軽く20人はいるよね...」

「どうするじゃ、リーダーさん」


幸い、走ればこの先の森に紛れられそうだが、俺はともかく、他三人...。

ここで大技使うわけにもいかないし、かといって使わないとエミたちを守りきれない。

...どうする...

出した結論は、


「駆け抜ける風の如き速さを我らが身に与えたまえ『ブーストエレメント・スピード』...。

これで森まで思いっきり走れ、殿は俺がやる。

森に入ったらこっちのもんだ」


三人は無言で頷き、肯定の意を示す。

3、2、1の合図で、駆け出した。

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