8話
毎回短いですが、今回は特に短いです、すいません。
今回は投稿ミスのお詫びとして、早めに投稿させていただきました。
「まず、片手剣の特徴から話そうかな?」
「えっと、『身軽さを活かして盾を持つことで攻守のバランスを取った武器』だったな。
でも、なんで俺は盾を持てないんだ?
鉄が足りないのは分かるけど…」
「確かにそれもある。
でも、お使いに走れば鉄くらいなんとかなんだよね。」
「じゃあ…」
「問題は、君が元々両手剣使いだということなんだよね。
君の持つその剣。
それは両手剣の右剣だ。
両手剣の利点はその手数の多さにある。」
「あぁ、舞うように立ち回ることで手数を増やす…そうか!」
「気がついたね。
そう、舞うように立ち回るために、両手剣の重さによる遠心力を利用することで手数を上げる。
つまり…」
「重さのある剣では盾を持つと機動力に欠けてしまうということか…」
「うん、疑問は解決したかい?」
「あぁ、おかげでな。」
「それじゃあ、練習を始めようか。」
始めに始めたのは、剣を持っているのは片手だけだというのを体に馴染ませることだった。
両手剣の癖で、どうしても左も出しそうになるが、徐々に慣れていき、左腕はバランスを取るために使えるようになった。
本来は、その空いた腕に盾を持つのだが、さっき話した通り、持つことが出来ない。
次に練習したのは、振り方だ。
両手剣は回転しながら切るため、横からの攻撃になるが、片手剣は縦、横、縦と、交互に切ることで敵の切り傷を開いて攻撃する。
これも、難なくクリアした。
問題となるのは、最後に練習した立ち回りだ。
両手剣が連続攻撃特化という性質上、常に敵の近くに構える。
しかし、片手剣は確実に攻撃を当てていくタイプなので、
基本の立ち回りである一進一退となるため、慣れるのに時間が掛かった。
そんな練習を一週間程続けていたある日のことだった。
「緊急召集?」
「うん、なんでも、例のレスワイバーンについて話があるんだって。」
「ランク4パーティ全滅とかの話かな?」
「さぁ?わからないけど、3人で来なさいって。」
「あー、面倒だぁ」
「寝転がってねぇで、ユウキも行くぞ」
「へいへーい」
「で、リリ。話ってなんだ?」
「えーっとえーっと、レスワイバーンのことなんだけど、
あのランク4パーティ『カマキリ』のことは知ってるよね?」
「あぁ、レスワイバーン討伐に向かって全滅したってやつだろ?
確かに憧れのパーティだったけど、それがどうかしたのか?」
「それそれ、その事なんだけどね、彼らが相当腕の立つ魔狩者だったことから、上層部が疑問を持っちゃって…
デリーツに再調査に加わって確認を取りたいって。」
「うわ、マジかよ…」
「ますます面倒クセー!ここはリーダーに任せて寝てよ~」
こういうときだけリーダー扱いしやがって…
「駄目よ、デリーツにって言われたでしょ?」
「はぁ…要するに、林の調査に行ってこいってことだろ?」
「そうそう、悪いんだけどよろしくね」
「了解です」
うんざりだ。
多分、顔に出ていると予測する。
だって、自分で自分の声を聞いてうんざりしてる声してたから!