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第四章第十三話
その女性は計画地近くまで来たところで、もうここまで来たら大丈夫です。ありがとうございました。と頭を下げて、白い壁の大きな戸建ての門を開けて、その戸建ての中に消えていった。 まったく謎の女性だった。その夜は私達は疲れきっていて明日また問題点は話しあうことにして、駅で解散した。翌朝、 私は江田課長に昨日の説明会の様子を報告した。課長が一番気にしていた市会議員の様子をまず聞かれた。市会議員はそれほど近隣住民の支持を集めておらず、市会議員の出番はあまりなかった、と課長に報告した。