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第一章第九話

Nさんの事務所に着いた。事務の女性に応接室に通されて、Nさんの来るのを待った。Nさんは温和な外見とは対照的に、非常に駆け引きが上手なタフな業者さんだった。Nさんが、ドアを開けて勢いよく入ってきた。「ごめんなさい。R社の担当からの電話に捕まっちゃって。」早速駆け引きを仕掛けてきた。私もNさんの言葉に反応した。「例の土地の件ですが、このくらいの値段でお譲り頂けませんか?」私は自分に与えられた予算の低めの数字を言った。「その数字では難しいね。」Nさんは冷たく言った。

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