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第三章第二十四話
再び役所を訪れた。あと何回ここに来れば良いのだろう。私はうんざりした気分になった。役所のエレベーターを上がり、担当者の席へ一直線に向かった。「無限不動産の南です。先程はお電話ありがとうございました。先程のお話をもう少し詳しく伺いたくて参りました。」私はケンカするつもりなどなかったが、口調が徐々に詰問調になって行った。「あのですね。こちらとしてもお宅の物件だけに関わってられないから、いい加減何とかしてください。」担当者はヒステリックに言った。まだ近隣説明は始まったばかりだろう。情けない人だ。