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第三章第十九話
近隣説明の再開は思わぬ形で幕を開けた。私は階段で受付まで降りて、近隣の方と合った。そこにいたのは見かけたことがない女性だった。私は彼女を打ち合わせロビーに通した。
女性は若かった。みようによっては、まだ子供というか、少女っぽいあどけない雰囲気があった。「それで、どのような事で今日はお越しになったのでしょう。」 「そちらが計画しているマンションの説明会はまたあるのですか?もしまたあるのでしたら、次回帰るときは、私も一緒に帰る輪に入れて下さい。」私は話の行方が見えずに困惑するしかなかった。