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第一章第七話
確かに江田課長の言うとおりだった。地主を説得するのが、私の仕事だった。私は仲介業者のNさんに電話をした。Nさんは事務所にいた。紹介してもらった土地を是非買いたいと告げると、「実はR社も強く買いたいと言って来てるんだよね。私はここが勝負どころと思いNさんに言った。「Nさん、まだ事務所ですよね?私はこれから会社を出てそちらへ向かうので、お話できませんか?」今からだと一時間後くらいですね。お待ちしてます。 私は江田課長にR社が横やりを入れてきたので、Nさんのところに行ってくると告げた。「頼んだぞ。」江田課長は気軽に言った。いい気なものだ。