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第二章第二十一話

私はまた計画地の前にいた。それにしても江田課長の言葉には呆然とするしかなかった。これが兵隊の悲しさなのか?私は良い答えが見つからず、吸っていた煙草を足元に捨てて、総長の家を再度、訪ねる決心を固めた。 「無限不動産の南ですが」私は総長の家の玄関で訪問を告げた。「こっちへ来い。」ドスの効いた若い衆の低い声が、中庭へと呼んだ。私は中庭から縁側へと上がり、総長の部屋へと上がりこんだ。床の間の阿修羅の絵が、相変わらず威圧的だった。総長は昼間から出来上がっていた。


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