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第一章第二十六話

その日の夜、Nさんは地主さんと会った。翌朝、ドキドキしながら私はNさんへ連絡した。Nさんはもう事務所に出ていた。「やりましたよ。南さん。なんとか話をまとめましたよ。それで何点か条件が出たので、今日の夕方にでもこちらで、打ち合わせをしたいので、お越し願えませんか。」「ありがとうございます。必ずうかがいます。」 江田課長が私の向かいの席から身を乗り出して、「どうだったと聞いてきた。」「バッチリですよ。夕方、契約の打ち合わせをしてきます。」本当か。やったなと江田課長は手放しで喜んだ。部長も支店長も喜んだ。企画マン冥利に尽きる一瞬だった。

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