第三十八話 因果は巡るよどこまでも なんでもかんでも私のせいにするんじゃない(孔明)
はい どうも 僕です。
巷では空海なんて呼ばれちゃったりしてます。
なーんかさー、あの村出たあとさー、
フドー君たちがさー、こっち見てんだよねぇ。
ん~~~?
さっきからチラチラ見てたろぉ????
見たきゃ見せてやるぞぉぉぉ???
え、なに? 真面目モード?
んんん……よし、聞こうじゃないか。なんだい?
ふむ。
とある場所で災害が起こる、と。ふむふむ。
で、それを止める必要がある、と。ふむふむ。
んで、それにはリスクもある、と。ふむふむ。
なるほど。依頼としては
「災害が起こるので、その対処 or 発生源を潰す」
なるほど。乙カレっした。よし帰るぞ。
え? やだよ?
だってリスクあるって言ったじゃない。言ったじゃない。
んん? おれのせい?
なんで? その災害おれが起こすの??
んんん?
なるほど……さっぱりわからん。
詳しく聞こうか。いやだけど。
まとめ
① とある場所で災害が起こる
② とある因果によってそれは引き起こされる
③ 炎が関連するらしい
④ 止める方法は発生源に赴いてどうにかするしかない
⑤ 止めないと大炎上 おれの評価も大炎上
⑥ なぜなら俺と連動してるから
⑦ そもそもの原因は「空魔術」
どこぞのバカが制御できない転移を使った事らしい
⑧ そのせいで時空乱流が発生
⑨ 本来なら未来の事象なのに因果逆転のせいで過去に発生
⑩ 原因が未来なので過去でどうにかしようとしても無理
⑪ つまり 未来へ跳べ と
⑫ 結局だれが悪いの?
⑬ おれでしたーーーー
なるほど。
なるほど。
なるほど(涙)
そうするとだ、不動君や……どうすればいいのだ?(懇願)
なになに……ふむ。整理するか。
① 未来に飛んで(方法は後程)
② とりあえず暴れてる人を鎮める
③ 不動明王の像をどっかから持ってきて祀る
④ 暴れてたのが乱がおさまる
⑤ 不動明王の願いを聞く
⑥ その願いでちょっと変動するので、それはその時に
なるほど。
なるほど?
いや待て。ちょっと待って。あの、その、あの。
もしかしてだけど……
日本三大怨霊といわれてる、あのお方じゃないよね?
やめてよね? まじで。
いや無理よ? 関東の守護者よ?
え、まじで?
なるほど。
おうちかえるぅぅぅぅ さようならぁぁぁぁ。
だめ?
どぼちて?
つまり、逃げても俺所以の因果があるので、
逃げられないどころか災害規模が大きくなる、と。
ぴえん。
よし、わかった。
もう、どうにでもな~れ~。
――静寂の中に、炎が揺らめいた。
それは怒りではなく、守護の炎。
揺るぎなき意志を宿した光であった。
空海よ。
そなたが異界より戻ったその瞬間、
この地の時はわずかに軋み、流れを違えた。
そなたの魂が異界の位相を帯びたまま、
この世界へ帰還したためである。
その歪みは、やがて因果を逆流させた。
本来、百年の後に現れるはずの“火の災い”が、
今、この時代へと漏れ出している。
未来の炎が、過去へと侵食しているのだ。
このままでは、成田の地は焼かれよう。
地脈は乱れ、民は苦しみ、歴史は崩れる。
そして――
その因果の中心にあるのは、そなた自身。
そなたが悪いのではない。
だが、そなたが原因であることは事実だ。
ゆえに、正せるのもまた、そなたのみ。
空海よ。
時を越えよ。
未来へ赴き、暴れ出した“火の因”を鎮めよ。
その者は、怒りに囚われ、怨念に揺らぎ、
やがて関東を覆う大乱の核となる。
そなたが向かうべきは、その前兆の時。
まだ怨念が形を成しきらぬ、揺らぎの瞬間。
そなたが成すべきことは三つ。
一つ。
未来へ跳び、火の因を鎮めること。
二つ。
不動明王の像をその地に祀り、炎の道を断つこと。
三つ。
その者の願いを聞き、因果を正すこと。
これらを果たせば、時の流れは安定し、
そなたの魂もまた、元の位相へと戻る。
だが、忘れるな。
時を越える術は一度きり。
戻る道は、そなたが務めを果たした後にのみ開かれる。
空海よ。
そなたは逃げられぬ。
逃げれば、炎はさらに膨れ上がり、
そなたの因果は、より深く世界を蝕む。
ゆえに――
行け。
そなたの歩みが、未来を救う。
そなたの祈りが、炎を鎮める。
そしてそなたの選択が、
この国の行く末を決めるであろう。
……空海よ。
覚悟を定めよ。
悲壮な覚悟を決めた空海。
もはや戻れる道などなし。
すすめ空海。
ししてしかばね拾うものなし。
第三十八話
因果は巡るよどこまでも
なんでもかんでも私のせいにするんじゃない(孔明)
おわり
次回 第三十九話
タイムパラドックスの罠
結局は 社畜が苦労する (真)




