第二十九話 そんな素直に京都に帰れるわけないだろう 常識的にかんがえろ 常識ってなにぃぃぃぃ
終わってなかった池問題。
はい、ヘンジョーです。
今日は追加案件がありまああす。
いやああああああ。
というのもね、この時代──
公共事業とかで橋とか城とか建てるとね、
あることが必ず起こるのね。
その処理を忘れてたんごおおお。
というか、このヘンジョーの眼をもってしても見抜けなかった……
――始まり。
農民
「遍照金剛様、満濃池の改修作業、終了ありがとうございます。
つきましては“贄”を用意いたしましたので、ご確認をよろしくお願いします」
にえ?
にえってなんだ?
にえ is ナニ?
おいおいおい、まじかよ。
生贄かぁ。
ああ、そうきたかぁ。
そうだよなぁ、忘れてたわぁ。
いやしかし、どうすっかね。
ちゃちゃっと処理して埋めちゃうのが楽っちゃ楽なんだけどなぁ(面倒回避脳)
しかしなぁ……
ほら、“かわいそうは抜けない”っていうしなぁ(令和脳)
うーん……ああめんどくせぇ。
【
堤が完成した式典の後日、豪族たちが集まってきた。
豪族A
「堤が仕上がるのだ。供物が必要だろう。
昔から大工事には人柱を立てるものだ。」
豪族B
「そうだ。水の神を鎮めねばならぬ。」
遍照金剛は静かに彼らを見つめた。
遍照金剛
「命を捧げる必要はない。」
豪族たちはざわめく。
遍照金剛は護摩壇の前に立ち、一本の柱を示した。
太く、長く、表面には梵字が刻まれている。
遍照金剛
「この梵字柱こそ、供物である。
理を宿し、祈りを刻み、堤を守る柱だ。」
豪族A
「柱が……供物だと?」
遍照金剛
「知らぬことは罪ではない。
だが、知ろうとせぬ者は、民を危険にさらす。」
豪族たちは言葉を失った。
遍照金剛
「この柱は、明王たちの働きと共に堤を守る。
人の命を捧げるより、はるかに尊い供物だ。」
不動明王(安全担当)が一歩前に出て、低く告げる。
不動明王
「安全は確保されている。供物は不要。」
豪族たちは互いに顔を見合わせ、
やがて静かにうなずいた。
こうして梵字柱が立てられ、
人柱の伝承は、この現場では終わりを迎えた。
】
はしらぁ〜はしらぁ〜ぼんじのはしらぁ〜。
いやほんとはね、掘るんだけど、
筆ちゃんがささっと書くとね、掘れてるんだよね。
さすが筆ちゃん。惚れたわ。
というわけで、人柱回避成功。
つってもまあ、生贄にされそうになった娘ちゃんたちは
このヘンジョー様が回収したけどな。
いやだって、あのまま残しても村で無事に過ごせるわけないじゃん。
いい加減にしろ令和脳。
んでもって、生贄の育成費を豪族からせしめたze。
あいつら口だけでなんもしなかったからな。
「出さなきゃ非協力者として伝えるぞ」って言ったら
ハイヨロコンデー、ってなもんよ。
なにせヘンジョー様だからな俺(自画自賛)
というわけで──
幼女軍団つれて帰るぞー。
饅頭と梵字柱 どっちがいいか問題。
次回 第三十話
京都に帰ったら
そうだ出家しよう
間違えた
家出しよう
もうやだあの場所




