表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空海と筆 〜真言宗始まってました〜  作者: moca


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/40

第二十八話 知らない事は罪じゃない でも 知ろうとしない事は罪なんだよ


【アーチ式堤防 × 密教重機 × 遍照金剛の指示】


遍照金剛は護摩壇の炎を背に、不動明王たちを前にして言った。


「この池の堤は、弓の理をもって水を受ける。

 中央に力を集めず、左右へ逃がす。

 これぞ天地の理、密教の理に通ずる。」


不動明王(資材担当)がうなずく。

「なるほど……弓形にすることで、水圧を散らすのか。」


遍照金剛

「そうだ。不動よ、東の曲線をもう少し締めよ。

 羂索を使い、土を寄せて形を整えよ。」


羂索アームがしゅるると伸び、堤防のカーブを美しく整える。


人足A

「すげぇ……あの形、弓みてぇだ……」


人足B

「遍照金剛さま、あれ計算してやってんのか……?」


遍照金剛

「計算ではない。理である。」


最近キャラ作りに余念のないヘンジョーです。

ちょっと疲れてきますた。

このノリいつまで続けねばならぬのでしょうか。

ヘンジョーです。へんじょーです。


――その時。


遍照金剛が羂索アームで整えられた堤防の曲線を見つめていると、

豪族の一人がずかずかと前に出てきた。


貴族

「おい、遍照金剛殿よ。

 なぜ堤をまっすぐにせぬのだ。

 堤防とは一直線がよいに決まっておる。

 わしの領地の堤はそうしておるぞ。」


遍照金剛は静かに振り返る。

護摩炎が背後で揺らぎ、不動明王たちが影のように控える。


遍照金剛

「この池は、弓の理で水を受ける。

 曲線は水圧を左右へ逃がし、堤を守る。

 まっすぐでは、中央に力が集まり、崩れる。」


貴族は鼻で笑った。


貴族

「理だの何だの、そんなものは机上の空論よ。

 わしの常識では、堤はまっすぐが正しい。

 そなたのやり方は奇妙すぎる。」


遍照金剛

「知らぬことは罪ではない。

 だが、知ろうとせぬことは罪だ。」


貴族

「なに?」


遍照金剛は一歩前に出る。

炎が背後で大きく揺れ、不動明王たちがわずかに構える。


遍照金剛

「この池は民の命をつなぐ器。

 常識ではなく、理で作らねばならぬ。

 そなたの“まっすぐ”は、民を危険にさらす。」


貴族は聞く耳を持たず、さらに言い募る。


貴族

「わしの領地の堤は崩れたことがない!

 そなたのやり方は気に入らぬ!

 この曲がった堤を直せ!」


遍照金剛は深く息を吸い、静かに言った。


遍照金剛

「……邪魔をするな。」


その声は怒鳴りではなく、低く、重く、揺るぎなかった。

護摩炎が一瞬だけ強く燃え上がり、貴族は思わず後ずさる。


不動明王(足場担当)が一歩前に出て、低く告げる。


不動明王

「安全管理の妨げとなる。下がれ。」


貴族は顔を真っ赤にして退いたが、

その背中には、遍照金剛の言葉が重くのしかかっていた。


「知らないのは罪じゃない。

 だが、知ろうとしないのは罪だ。」


――現場には再び静寂が戻り、

羂索アームがしゅるると音を立てて堤防の曲線を整え始めた。


んもぉおおおお。あのおっさんなんなのぉ。

まあ邪魔しなければいいかぁ。

邪魔も程度によるけどねぇ。

あのおっさん、勅書出てるって知らないのかなぁ。


――そして、ついにその時が来た。


遍照金剛が描いた弓の理。

不動明王たちが支えた安全と精密な作業。

人足たちの汗と、豪族たちの不安と、幾度もの雨。


すべてが、この瞬間へと収束した。


羂索アームが最後の土を寄せ、

宝珠ローラーが静かに地面を均す。


そして――

巨大な金剛杵が、堤の中央にそっと突き立てられた。


その瞬間、堤防はひとつの形となった。

弓のようにしなり、静かに水を受け止める。


水圧は中央に集まらず、左右へと流れ、

堤は揺るがず、ただ静かに立ち続けた。


人足たちは息を呑んだ。

豪族たちは言葉を失った。

不動明王たちは、炎の中でわずかに頷いた。


遍照金剛は、護摩壇の前で静かに目を閉じた。


「……これで、民は救われる。」


知らぬことは罪ではない。

だが、知ろうとせぬ者には決して見えぬ景色がある。


満濃池大改修。

その核心は、弓の理にあった。


そして今、千年の時を越えて残る堤が、

静かに、その完成を告げていた。


――おわったあああああ。

もうまじおつかれきんぐ。


キャラ作り込みすぎて戻れなくなるとこだったわああ。

いやしかし、結局3か月かあ。筆ちゃんすげえなあ。


報酬で寺建てていいって許可もろたから、

どこに建てっかなー。

まあ、まだいる弟子が考えるか。


よーし、おつかれちゃん。帰るぞー。


ヨシッ。

クセになってんだよね、コレ。



演じるということは成り切ること。

それが続くと胡蝶の夢か。


次回 第二十九話

そんな素直に京都に帰れるわけないだろう

常識的にかんがえろ

常識ってなにぃぃぃぃ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ