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64:ミレーヌ・ド・ザインブルと黒幕(一部)ですわ

 必殺技を放った事でなんとか残っていたメイド服と女帝が纏っていた純白のマントが引き裂かれてしまい……ブルンとまろび出た巨乳にバランスを崩しながら顔をあげると汗と媚毒まみれで蒸れ蒸れな女帝の身体に絡みついている肉の枷(触手下着)が目に入って来まして、女帝の身体を苛む拘束具ついている複数の目玉がギョロリと視線を向けて来たのでその悍ましさに小さな悲鳴を上げながら後ずさってしまいました。


(女帝は…こんな物をつけて戦っておりましたの?)

 女帝の身体にヌチャヌチャと絡まりついている触手が這いずり回っていますし、股間にへばりついた部分がぐちゅぐちゅと緩やかなピストン運動を繰り返す度に下腹部が盛り上がっているという惨たらしい姿が衆目に曝されてしまい……常人だと狂ってしまうような責め苦を与えられながら戦っていたのなら時々フリーズするのもやむなしといった感じなのですが、女帝は鋼の精神力で肉の枷が与えて来てくる刺激に耐えながら武器を構えていました。


(どうしてそこまで…まるで誰かに操られているような動きで不気味ですわ)

 深くて良い所に突き刺さると流石に息を詰まらせていたりと生々しい反応を示しているのですが、そんな状態でも構えた剣先に震えがないというのがこの人の恐ろしいところなのかもしれません。


「アリシア!」

 そんな惨たらしい光景に釘付けになっていた(わたくし)に向かって天井に開いた穴から脱出を始めていたノアさんの注意喚起が飛ぶのですが、女帝の姿に気を取られていたので反応が遅れてしまいました。


「わかっており…きゃあっ!?」

 なので慌てて脱出しようとしたのですが、私達が準備をしていたように女帝達もこちらを一網打尽にするための準備をしていたようで……リッテンベルン宰相が杖を振るうとドロリとした泥のような魔力が溢れて来まして、瞬く間に飲み込まれてしまった私は絡め取られて身動きが封じられてしまいます。


(これくらい…とか、言いたいの…です、が!振りほどけませんわ!?)

 かけられ続けていた威圧感が影響をしているのか肉塊の魔力妨害に削られ続けていたので想定より弱り切っていたのかもしれませんが、時間をかけて弱らせた後にジャッジメント・ディザスターのような必殺技の撃ち終わり()を狙うというのが彼女達の作戦だったのかもしれません。


(しか、も…これ…は、見られてはいけないモノを見られて本気を出したという事なのでしょうか?)

 メキョニョキョと女帝の身体に絡みついていた肉の枷の侵蝕率が上がってその面積を増やしていきまして……身体への負担が物凄い事になっていそうなのですが、出力が大幅にパワーアップして手が付けられないレベルまで強化されているようですわ。


(あえて…んっ、泳がされていた…と、いう事なのかもしれませんが)

 そんな考えが浮かんでしまうような絶体絶命な状況なのですが、こうなってしまったら仕方がないと腹を括る事にしましょう。


「ノアさ…ひゃっ、んんっ、その…私の事は大丈夫…ですから、アン(アンジェリカ)の事をお願いしますわ!」

 このまま何も知らないアンジェリカが駆けつけて来ますと一網打尽にされる可能性がありまして……なので誰かが状況を知らせに向かわないといけないのですが、絡まりついて来たドロドロに撫でられただけで立ち上がれなくなってしまった私の事は見捨てて貰わないといけません。


「ッ!?…わかったっす!」

 そうしてお節介焼きでお人よしなところがあるノアさんなのですが、私の様子や女帝達の様子を一瞥しただけで踵を返しまして……ここに残っていても助け出す事が出来ないという冷徹な判断を下したノアさんの背中を撃とうとリッテンベルン宰相が魔力を溜めていたのですが、流石に適当な攻撃では回避されるだけだというように武器を下ろしました。


「あれには逃げられたけど…待って、その子にはまだ利用価値が!?」

 そんなやりとりをしている間に禍々しい肉の鎧を着込んだ女帝が浸食されて生物チックな見た目になっている大ぶりな剣を私に叩き込もうとしていたのですが、リッテンベルン宰相が女帝にタックルをかますように押さえ込みまして……。


(あっ…ぶない、ですわ!?)

 私はリッテンベルン宰相を引きずったまま止めを刺そうと近づいて来た女帝に向かって聖氣の塊をぶつける事しか(盾のなりそこない)できなかったのですが、もう少しで右上半身と左下半身に斬り裂かれるというタイミングで振り下ろした剣を止めてくれたので一命をとりとめる事ができました。


「ぐっ…う、なん、だ…?ウィズベリア(リッテンベルン宰相)…か?」


「ええ、ええ、わたしです…ミレ…陛下も意識を?」


「あ、ああ、少し…だけ…暖かい光が…そう、か…」


「申し訳ありません、すぐにお薬を用意いたしますので!」

 尋常ではない責め苦を受けていると思われる女帝がフラついていたのですが、これはいったいどういう事なのでしょう?


(女帝が始めて喋りましたわ…とか言っている場合でもなさそうですわね!?)

 地下室に充満していたドロリとした瘴気っぽい何かが集まり赤黒く輝く触腕が生えて来たのですが、発されている気配だけで私の身体が発情してトロトロと恥ずかしい液体とか聖乳が垂れてきまして……それでいて腐敗してムカムカしてきてしまうような気配は人類の敵であるゼブルス(邪竜)のものなのかもしれません。


【何をしている…何故そこにいる女神の使途に止めを刺さぬ?】

 そうして発せられた言葉の圧力が世界に響き渡るのですが、うっかり「私って死なないといけなかったのかしら?」なんて事を考えてしまうくらいにおどろおどろしい魔力が込められている呪言に思考が塗りつぶされてしまうところでした。


(たぶんここに出てきている部分だけでも髪の毛一本分だけとかそういうレベルだと思うのですが…これをどうしろというのでしょう?)

 大陸を滅亡させられる存在と言うのも嘘ではないような存在感と圧力ですし、常に魔力が噴き出している感じなので髪の毛がバッサバッサと揺れているのですが、これを人の身で何とかしなければいけないというのは無理ゲーすぎますわ!


 なんて他人事のように考える事が出来ているのは状況に追いつけていない事と“こいつだけは倒さなければならない”といった聖勇者的な使命(チート能力?)が関係しているのかもしれませんが、溢れて来ている瘴気にぐにぐにされるだけで気持ちよくなってしまっている現状ではどうする事も出来ませんでした。


「申し訳ありません、獄牢(ごくろう)に異変でもあったのかマナの収集効率が下がっており…最後の欠片を取りに行ったアレもファティエラや反乱軍に手を焼いているご様子、挽回分をこいつ()から補えないかと」

 差し出口だと言われて処分される事も厭わずリッテンベルン宰相が持論を述べていたのですが、その言葉を吟味していたゼブルスの一部っぽい触腕は少しだけ考えるようなそぶりを見せていまして……。


【なるほど、女神の使徒の力を我に…か】

 一考の余地があるといったように頷いているゼブルス?なのですが、ちょっと待ってください、何か話の流れ的に私が生贄になる感じになっておりませんか?


「ちょっと待…ひっ!?って、だか…ら、ウネウネ…あっ!?くっ…ゔっ!?」

 そうして早速味見をみたいなノリでヌメヌメとした瘴気が覆いかぶさって来たかと思うと火照って汗ばむ身体を撫で回してくるのですが、モゾモゾとした感じが肌から染み込んでくるようで変な声が出てしまいます。


(不味い、ですわ…このままだとまた聖氣が…んうぅゔゔっ!?)

 トロトロと愛液が滴る股間にあてがわれたツブツブした何かに軽く擦り上げられただけで身体の内側から何かが弾けそうでして……。


【チッ、忌々しい…女神の加…か、しかた…な…い…時間はまだ…後、は…】

 パンと弾けた聖氣に弾き飛ばされたゼブルスの姿が薄れていきまして……女神の聖氣によるゼブルス特攻が効いたのかもしれませんし、完全に封印が解かれたわけでもないゼブルスには顕現できる時間が限られているのかもしれませんが、とにかく助かりましたわ。


(はひっ、はー…はー…た、助かった…と、言っていいのでしょうか?)

 たったそれだけの接触で聖氣の大半が奪われて身動きが取れませんし、身体が疼いて緩い絶頂が続いている状態で……そんな状態で女帝とリッテンベルン宰相と肉塊が残っているのですが、拘束されたままの私はまな板の上の人魚()といった感じでどうする事も出来ませんでした。


(もっとも、彼女達もそれどころではないようですが)

 ゼブルスが消えていくのに合わせて女帝が身に着けている肉の枷の目玉も閉じていき……一安心したというように女帝が脂汗を流しながら膝をついていましたし「ぐっ、きー!」と髪の毛をわしゃわしゃと掻き毟っているリッテンベルン宰相が叫び声を上げながらツカツカと地下室内を歩き回っていたのですが、この2人が恐怖の帝国を率いている悪の親玉達だとは思えない姿で訳が分かりませんわ。


「ああもう、なんで!?折角色々と用意をしていたのにぐちゃぐちゃ…それにこのままじゃあミレーヌ(女帝)が!?」

 リッテンベルン宰相が困っているのはたぶん私達との戦闘や空気を読まずにニョキっと生えてきたゼブルスのせいで魔方陣の効果が滅茶苦茶になっている事でして……話の流れ的にはゼブルスに嬲られ操られている女帝の治療薬を作ろうとしていたのか作っていたかというのを邪魔された感じなのでしょう。


『万のゴミ屑を消し飛ばしてもたった1人を救う事が出来たらそれで良い』

 リッテンベルン宰相がそんな事を言っていたような気がするのですが、個人の主張としては問題がなくても為政者側の人間としては大問題な発言でして……彼女の事をよく理解している女帝が弱々しく首を振りました。


「仕方が…ない、どのように言葉を飾っても、このような力を振るおうとした自業…自得だ」


「そんな事はない、そんな事を言わないで!わたしが絶対になんとかするから…なんとかしないと!?だって…!?」

 半泣きになったリッテンベルン宰相は親指の爪を噛みながらブツブツと考え込んでしまったのですが、そんな風に狂乱する宰相に対する確かな愛情を感じさせる眼差しを向けていた女帝と目が合ってしまい……捕らわれの身でしかない私は何とも言えない顔で肩をすくめてみせる事しかできませんでした。

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