嫉妬-23
コウキとナオは、山下公園から徒歩5分程の距離にある安宿へ向かった。
「本当にここなんですか?」ナオはまだ疑っていた。
「ここだよぉ~」
コウキは信用してよ。みたいな顔をしながら安宿に入る。
「らっしゃ~い」受付のフロントマンはテレビに視線を向けながら、二人を出迎える。
「休憩?宿泊?」一向にテレビから視線を外さないまま、要件を尋ねてくる。
「客じゃないんだよ」コウキがそう答え、ナオは警察手帳を見せる。
「じゃあ、なんなんだよ」そう言いながら、やっとテレビから視線を移すフロントマン。
「警察!?」
「はい。こちらに」ナオが用件を伝えようとしたがコウキが手で制して止める。
「すいませんね。こちらに宿泊しているお客さんに用があるんで失礼しますね」
コウキはそう断り、宿泊部屋に繋がる階段を上がっていく。
「あ、あんた!」
フロントマンは、コウキを止めようとカウンターから出てこうとするがナオは制止し、すぐにコウキの後を追いかける。
コウキは調べた部屋番号205号室の前に来た。
コンッコンッ
ドアをノックし、「お客様、ルームサービスでございます」と告げる。
だが、返事は返ってこない。
「Excuse」と今度は英語で語ってみた。
しかし、返事は返ってこずコウキはドアノブを回す。
すると、ガチャっと音を立てて開く。
「失礼しまぁ~す」コウキは小声で部屋に入り、ナオもそれに続く。
「居ないですね・・・・・・」
ナオは残された荷物を手に取りながら、コウキに告げた。
「うん・・・・・・来るのが早かったかな?」
その瞬間、ガチャっと音を立てながらドアが締まりナオはドアの方へ向かおうとした時、コウキが覆いかぶさってきた。




