嫉妬-21
「待て!コラァァァァァァァァァ!!!」
コウキは全速力で先を行くデヴィッドを追いかける。
デヴィッドは路地を熟知しているかのように、スイスイと通り抜けていく。
そして、サンシャイン通りへと出ると、デヴィッドは人混みの中へと消えていった。
「あ~クソっ!」
コウキが悔しがっていると、メイド服を着たナオが追いついた。
「デヴィッドは?」
「逃げられた・・・・・・」
「探しましょう」ナオはサンシャイン通りを出てデヴィッドを探そうとするがコウキはそれを止める。
「どうして、止めるんですか?」
「こんな人混みの中で捕物したら、パンピーを巻き込みかねない」
「パンピーって・・・・・・ここまで来て逃がすんですか?」
「ナオちゃん。餅つけ。あ、いや、落ち着け。ナオちゃんの拘束を簡単に解くような奴だ。一筋縄じゃいかないの必死だ」
「それじゃあ、どうするんですか?」
「ここは、一旦引き下がって出直しだ」
「で、でも」
「ナオちゃん、その恰好で探すのは目立つから。な?」
そこでナオは自分の恰好を思い出し、コウキの言う事に従うことにした。
その日は、コウキは「疲れたから帰る」と言ってそのまま帰ってしまった。
ナオもその日は帰ることにした。
翌日、コウキに指示された場所へと出向いたナオ。
その場所は、横浜の山下公園であった。
「なんで、ここ?」
ナオはコウキが来るまで、海が見えるベンチで待っていた。
それから30分の時が流れた。
「何してるんだろ?」
15分前に送ったメッセージを確認するナオ。しかし、既読の文字はついていなかった。
悶々としながら、待っていると横から二人分の焼きそばが差し出される。
振り向くとコウキが立っていた。
「よっ!」
「よっ!じゃありません。今までどこへ?」
「その話は後、後。先ずは腹ごしらえだ」
コウキは悪びれる様子もなくナオの隣に座って、焼きそばを頬張り始めた。
ナオは色々と聞きたいことがあったが、取り敢えず、お腹も空いたので焼きそばを食べることにした。




