嫉妬-13
男は新宿駅を出て歌舞伎町へと向かった。
コウキとナオもそれに続き、尾行を継続していると男はある雑居ビルへと入っていった。
「行こうか」
「はい」ナオはそう返事しながら、警戒用の警棒を取り出しコウキに続いて雑居ビルへと入っていく。
男はエレベーターで最上階の8階へと向かった。コウキとナオは階段で8階まで上がる。
「ひぃ、ひぃ、ひぃ」
コウキは一生懸命に階段を上がり、ようやく目的の8階へと着いた。
対照的にナオは息を切らさず、平然としていた。
「わ、若いっていいね・・・・・・」コウキは呼吸を整えながら、ナオにそう言う。
「鍛え方が違いますから」ナオは正直に答えた。
「そ、そうなのぉ~」
先を行くナオの後を追いかけるコウキであった。
男が入ったであろうテナントは、フロアの隅にあった。なぜ分かるのか?それは、そこだけしか灯りが灯っていなかったからだ。
「ふぅ~」とナオは息を吐き、ドアをノックする。
部屋の中から「はい」という返事が返ってきた。
「失礼します」
ナオはそう言いながら、扉を開け室内に入る。
室内に入るとすぐに応接用のソファーと机が置かれており、そこに二人の人間が腰掛けていた。
「あの、何か?」強面の如何にもな男が声を掛けてきた。
「実は、そちらの方に用がありまして」
ナオは強面の男の真向かいに座る男を指差して指名する。
「俺が何か?」
「ちょっと、聞きたいことがあるので署までご同行願えないでしょうか?」
「おいっ!」強面の男が説明を求めると、男は首を傾げて誤魔化す。
「ああ、何でも良いから署まで付いて来て」コウキがそう言うと、「そういう訳にはいかない」と強面の男が指パッチンする。
すると、隣の部屋に繋がっているであろうドアから強面の男達が出てきた。
コウキはそれを見て「うっひゃぁ~僕のタイプぅ~」と喜ぶのだった。




