嫉妬-12
「なんで、私がこんな恰好を・・・・・・」
ナオはそう言って、赤面する。
「似合ってるよな?」
コウキは隣でスマホのカメラを向ける匿名班長に同意を求めると「はい」という返事が返ってきた。
「だからって。私が」
ナオは今、メイド服を着ていた。匿名班長が襲ったコンカフェ嬢になりすまし、怪我のメイクまでしてカメラの前に立っていた。
「顔は撮るなよ」
「はい」
因みに、匿名班長はコンカフェ嬢を襲う為、コンカフェに入ったのだがサバイバルナイフを取り出した途端、コンカフェ嬢の悲鳴に恐れおののき襲うのも忘れて店を出た。
そして、コウキに捕まったのだ。
「撮れました」
匿名班長はコウキに撮れた写真を見せる。
「お、よく撮れてるな。よし、これを送ろう」
コウキの指示に従い、匿名班長は依頼主に襲った証拠写真を送付した。
「さぁ、上手く引っかかってくれると良いんだが・・・・・・」
翌日、金の受け渡し場所となる新宿駅へ訪れたコウキとナオ。
金の受け渡しは現金でロッカーを介しての受け渡しであった。
「来ますかね?」
ナオはオペラグラスでロッカーを見ながら、コウキに話しかける。
「来てくれないと困るよね」
「もしかして、金を入れるのもアルバイトだったりして」
「ナオちゃん。その可能性は大いにある」
「じゃあ、今回の作戦意味ないじゃないですかっ」
「そうかもね。あ、誰か来たっ!」
コウキの視線の先にはロッカーに物を入れようとしている男が居た。
男は指定されたコインロッカーの番号77番のロッカーを開けて封筒を入れて閉めた。
鍵はロッカーの裏に貼り付け、去っていった。
「追おう」
コウキとナオは、金を入れた男の尾行を開始した。




