嫉妬-9
コウキとナオは警視庁に戻り、犯人が映った防犯カメラ映像を提出した。
だが、褒められることなく寧ろ怒られた。
「お前たちは、一体何に時間をかけているんだ!」と。
そう、とっくに見つけ出されていたのだ。
何だったら、これより鮮明に映った映像を。
ナオは捜査を指揮する管理官にこっぴどく絞られた。
その頃、コウキはというと・・・・・・
「あ~疲れたぁ~」
一人、池袋の繁華街を歩き帰路についていた。
「お兄さん、どうですか?」メイド服のちゃん姉が声を掛けてきたがコウキは答えることなくふらぁ~っと歩き去って行く。
「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
いきなり背後で、叫び声がしコウキは驚きながら振り返ると黒ずくめの男が大慌てで逃げていった。
「ラッキー」
コウキは疲れた身体に鞭を打ち、黒ずくめの男を猛追し、追いかけるのだった。
黒ずくめの男は慣れてないのか。色んな人やモノにぶつかりながら一生懸命に逃げる。
が、追いかけているのはコウキだけであった。
コウキは黒ずくめの男を追い抜き、回り込みながら蹴りをお見舞いする。
黒ずくめの男の顔面に蹴りが入り、卒倒する。
「ふぅ~」コウキはゆっくりと息を吐き、呼吸を整える。
黒ずくめの男が失神している事を確認したコウキは、ナオに電話を掛け呼びつけるのだった。
それから暫くして、ナオは最寄りの交番へ訪れた。
「お待たせしましたっ」
「おう、来たか」コウキは吞気に返事をしながら、黒ずくめの男を小突く。
「何、小突いてるんですか?」
「え?小突いてないよね」
「は、はい・・・・・・」黒ずくめの男は弱々しく答える。
「ね?」
「ね?じゃありません。警官は?」
見かけない制服警官の姿を探すナオ。
「ああ、酔っ払いが何かで出動した」
「そうですか。それで本当なんですか?修飾銅時さんを殺したのがこの人だって?」
ナオはいかがわしい目で黒ずくめの男を見るのであった。




