嫉妬-6
コウキとナオは現場から逃げた犯人の行ったであろう道を歩いていた。
「で、この道を走って逃げたと思われます」
ナオの解説を聞きながら、コウキは閑静な住宅街だ。としか考えていなかった。
「ふ~ん。走ってって言うけど、まさかの脚でじゃないだろうね?」
「違います。バイクでです」
「そこまで分かってるの?」
「はい」
「あの奥さん、バイクの免許持ってるの?」
「いえ」
「じゃあ、何で重要参考人であんな状態になっているの?」
「それは、殺人教唆の罪です」
「成程ね。実行犯は別に居るって考えで動いているのね」
「そうです。警察も当てずっぽうで捜査している訳じゃないですから」
「じゃあ聞くけど、犯人がバイクで逃走したって何で分かるの?」
「ここの通りにある家に防犯カメラがあって、事件の該当時間に走り去るバイクが映ってたんです」
「車種とかは?」
「そこまでは・・・・・・」
「画像が不鮮明でバイクに乗っているとしか分からなかったって所だな・・・・・・」
ナオはその通りですと心の中で答えた。
「で、男か女かも分からんの?」
「はい。悔しい話ですが」
「手掛かりはバイクに乗った犯人ってとこだけか・・・・・・」
「コウキさん」
「何?」
「どうやって、修飾泰子さんの無実を証明する気ですか?」
「さぁ?」と首を傾げて答えるコウキ。
「さぁ?って、頼まれたんですよっ」
「ナオちゃんが上手くそうなるようにけしかけたんでしょ?」
「そんな言い方・・・・・・」
ナオは眉をぴくぴくさせながら、苛立ちを隠す。
「ナオちゃん、怒っちゃや~よ」
コウキはナオにそう言い一人歩き出す。しかし、この一言が良くなかった。
コウキは臀部に思い切りなキックを浴びせられるのだった。




