嫉妬-4
「あ~疲れたぁ~」
ナオの事情聴取から解放されたコウキは、ぐったりとする。
「お疲れ様でした」ナオは疲れの色を見せず、飄々としている。
「お疲れ様でしたって。ナオちゃん、疲れてないの?」
「はい」
「若いって良いね」
「大して差はないと思いますけど」
コウキは今年で30歳になる。対してナオは25歳である。
「いや、差は大いにある。大いにあるんだよ」
「ありませんっ」
「そう、怒る事ないじゃない」
「なんか、ムカついて・・・・・・」
ナオのスマホに着信が入る。
「はい。マスタです。はい、はい・・・・・・」
暫く話し込んだ後、通話を切ったナオにコウキは「どうかしたの?」と尋ねた。
「ちょっと、取調室に行きましょう」
「え?俺、悪いことした?」
「来てくださいっ!!」
逃げようとするコウキの首根っこを掴み、引きずりながらナオは取調室へと連行する。
「どうぞ」
コウキを取調室へと案内するナオ。
「失礼します」コウキは律儀にお辞儀して、中に入る。
そこには、修飾泰子が居た。
泰子はコウキに頭を下げる。
「あの何か?」
「私の無実を証明してくださいっ!!」泰子はコウキにそう、懇願する。
「はい?」
「ですから」
「いや、仰ることは分かります。でも、なんで俺に?」
「警察の業務を受けているんですよね?」
「そ、そうですけど」コウキはナオをじっと見ると、ナオは視線を逸らす。
「お願いですっ!」
「はぁ~」
「ダメですか・・・・・・」
「あ、いや。分かりました。受けます」と答えながら、ナオを見るコウキ。
ナオはそのコウキから向けられる視線をしれっと躱すのだった。




