嫉妬-1
カシャカシャ
一眼レフのシャッターを切る音が車内に響き渡る。
「あの、なんで私が浮気調査の手伝いをしないといけないんですか?」
警視庁捜査一課の刑事・マスタ ナオは私立探偵のサジ コウキに不服。
「非番でしょ?デートに行く訳でもないし、良いじゃない」
「それ、本気で言ってます?」
コウキの言う通り、ナオは非番であった。休日は寮でゴロゴロして過ごすのだが、コウキに呼び出され浮気調査に駆り出されたのだ。
しかも、覆面パトカーまで引張り出させする始末。
「あ、今のはウソ、ウソっ」ナオの迫力に負けてしまいコウキはすぐに訂正する。
「さ、車出して」
「全く・・・・・・」
コウキに言われるまま車を走らせる。
ナオの運転する横で撮影した写真を確認するコウキ。
「依頼人は奥さんですか?」
「守秘義務ってのがあるので、答えましぇん」
「手伝ってるのに?」
「うん。守秘義務契約を結んでくれるなら良いよ」
「じゃあ、良いです」
「分かれば宜しい」
対象が乗ったタクシーを追う二人の車。
「なんで、浮気なんかするんでしょうね」
「なんでだろう~なんでだろう~何故だ。なんでだろう」
まともに取り合わないコウキに苛立ち始めるナオ。
「あのホテルから出てきた人が浮気相手なんですよね」
「うん」
「奥さんより美人な感じなんですか?」
「少し劣る。大抵、浮気相手は奥さんより劣るのよ。不思議なは何だけどね」
「分からない・・・・・・」
「分かったら、不倫相手に向いているよ」
「それ、どういう意味ですか!?」
コウキの耳を引っ張りあげるナオであった。




