爆炎-13
勝浦命のアパートは池袋からそう離れた距離ではなかった。
今時のアパートというよりかは、昭和20年代に建てられた木造アパートで
入り組んだところの角にひっそりと建つそんな物件であった。
「ここですか・・・・・」
ナオはまるで幽霊屋敷を見るような目でアパートを見つめる。
「お化けなんかでやしないよ」
コウキはそう言って、アパートの敷地に入る。
「コウキさん、部屋番号分かるんですか?」
「Off Course.(訳:勿論)」と答えるコウキ。
時々、使う英語にイラッとするのはここだけの話。
コウキはアパートの入り口にある郵便ポストを見る。
204号室 勝浦
「今時、ポストに名前を書いているとは時代を感じるよなぁ〜」
コウキが感心している他所にナオは何をそんなに感心することができるのか。さっぱり分からなかった。
「ナオちゃん行こう」
「あ、はい」
ナオはコウキについて行く。
アパートは集合玄関の形式のアパートで、下駄箱に靴を置いて目の前にある階段を登っていく。
ミシッ、ミシッ
階段が突き抜けそうな嫌な音を立てて、階段を一段、また一段と踏みしめて上がる。
「ここだな」
204号室の前に到着した二人。コウキがドアをノックするが返事はなかった。
「ダメですね」
「なら仕方ない」コウキはベルトにつけたキーてチェーンをチュインと音を立てて引き延ばす。
その先についていたピックを駆使し、ドアの鍵をカチャンっと開け中に入る。




