見映-20
「コウキさん。道祖さんを殺した犯人が分かったって本当ですか!?」
「ナオちゃん、そう興奮しないで」
興奮し、鼻をふんふんさせるナオを宥めるコウキ。
「でも、証拠はないんだよ」
「え! 無いのに犯人って言っていたんですか!?」
「うん」と即答するコウキ。
「どうするんですか?」
「どうしようかね?」
なんて、無責任な奴なんだとも思うナオ。
「ま、取り敢えずさ本人に話に行こう」
「証拠もないのにですか?」
「そんなものは、後から見つけりゃいいの」
「無茶苦茶だ」
ナオは呆れながら、コウキに付いて行くのだった。
コウキが訪れたのは、クレイトであった。
「どうも、お久しぶりです」
コウキは会社に入って、その足で山戸の元へ向かい声を掛けた。
「あ、アタミさん!?」
「どうも」
驚く山戸を他所にコウキはナオに警察手帳を見せるようジェスチャーをする。
「あの、私、こういう者です」ナオは警察手帳を提示する。
「警察!?どういう事?」
「申し遅れました。私、こういう者です」
コウキは正式の名刺を渡した。
「探偵!!うっそぉぉ!!」嬉しい限りの反応をする山戸を見て嬉しく思うコウキ。
「騙してすいませんでした」
「いえ」というが、顔は戸惑っているのが分かった。
だが、コウキはそんなのお構いなしで話を進める。
「でね、道祖さんの件で今日は来たんです」
「はぁ」
「実は、道祖さんが殺された理由が分かったんです」
勿論、出まかせの発言である。
コウキは話を続ける。
「それで、道祖さんが社長の件で何か関わっていたようなんですよ」
「はぁ」
「あの、道祖さんが殺された心当たりはありませんか?」ナオが直球の質問をする。
「ナオちゃん、それは急すぎ」
「すいません」
「今日、伺ったのはその件でして」
「私は何も知りませんっ」
「ですよねぇ~」
「そんな事を聞く為に、ここへ来たんですか?」
「ま、そんなとこです」コウキはアハハハと愛想笑いで誤魔化す。
「すいません。私、道祖さんについてよく知らないので教えてもらえますか?」
ナオは当然の質問をする。
「それは・・・・・・」とコウキを見る山戸。要は、コウキの口からどういう人物なのかを話せと訴えているのだ。
「いや、俺が言うより付き合いの長い山戸さんから話を聞きたいんですよ。な?」
コウキはそう言ってナオに尋ねると、ナオはコクリと頷く。
「分かりました」
山戸は話し始めた。道祖と言う人物について。
「以上が、私の知っている道祖さんについてです」
「ありがとうございました」
「ナオちゃん。満足した?」
「はい」
「今日はこれでお暇します。では、また」
コウキはナオを連れて会社を出た。
「まだ、聞くことがあったんじゃないですか?」ナオはそう問うた。
「え?そう。俺は聞きたいこと聞けたけど?」
「どういう事ですか?」
「それについては、次回に続く!!!」
コウキはドヤ顔でそう言うのだった。




