見映-18
「な、何の真似ですか?」店員の顔から血の気が引いて行く。
「身体に風穴開けたくなければ、お答えなさい?薬はどこだ?」
「し、知りませんよ」
ここまで強情に白を切る店員にイラッとしたコウキはニカッと笑う。
「何が可笑しいんですか?」
「いや、ここまで白を切られるとはなっ!!」
コウキは天井に吊り上がったシャンデリアを撃つ。
パリンっという派手にガラスが割れる音が店内に響き渡り、それと同時に女性客の悲鳴が上がる。
「はい。お静かにぃ~」
それでも悲鳴は収まる事は無い。それはなぜか。コウキが客に銃を向けているからだ。
「コウキさん」
「何?」
「物騒な真似はやめてください」そう言うナオは本物拳銃をコウキに向ける。
コウキは答える事なく銃を懐のホルスターに終い、両手を挙げて降参する。
「あ、あの。こ、こちらです・・・・・・」
奥の扉から出てきた店員に案内され、二人は奥へと入る。
そこでは、ドラッグパーティーが開かれ、例の芸能人も居た。
「誰からのタレコミですか?」
そう声を掛けてきたのはこの店の責任者であろう人物であった。
「それは・・・・・・」
「言うわけないでしょ?何で、言うと思ったのよ」コウキはそう言って、高笑いする。
「何が可笑しいんですか?」とナオは首を傾げる。
「いや、可笑しいでしょ?」
「良く分かりませんが」と前置きナオは「で、あなた達のボスに会わせてもらいましょうか?」と本題を切り出した。
「それは・・・・・・」責任者の男は身震いし始める。
「答えられなさそうだよ?ナオちゃん」
「でも、聞き出さないと前に進めません」
「よし、分かった。分かった。ボスに会わせなくても良いからボスの居場所を教えてよ」
「それも・・・・・・」
「出来かねるってか?」と言う問いに対してコクリと頷いて見せる責任者の男。
「全くぅ~」コウキは困ったちゃんだなみたいな顔をする。
「コウキさん。こうしませんか?」
ナオはある提案を出した。
そして、翌々日になった。
コウキとナオは今、品川ふ頭に居た。
「本当に、呉井が来ると思いますか?」
助手席でスマホと睨めっこしているコウキに話しかける。
「うん?来るんじゃない?それよりさ、これ見て」
コウキはナオにスマホを見せる。
「何です?これ」
「これはねぇ~と言っている間に来たみたいだぞ」
ふ頭に一台のセダンが入ってきた。如何にも怪しい車である。
「行きますかっ」
「はいっ」
コウキとナオは車を降りて、停車したセダンの所へと向かう。
「君らが、新しい相手か?」
サングラスで目元を隠した呉井が声を掛ける。
「うっす、そうであります」
コウキはニヤニヤしながら答えるのであった。




