見映-15
一味は、ある雑居ビルのテナントに居た。
「さ、行くぞっ!!」
コウキはテナントのドアを開け、中に突入する。ナオもそれに続く。
「なんだぁ〜ワレェ〜」
男がガンを飛ばしてきた。が、コウキはそんなの我関せずといった感じで、ガス銃をぶっ放す。
「ちょっ!コウキさんっ!!!」
ナオの忠告を聞かず、コウキは銃を撃ち続ける。
一味達は、抵抗する暇もなくてんやわんやする。
「コウキさんやめて下さいっ」ナオは覆い被さるようにコウキを止めにかかかる。
が、コウキは撃つのを止めない。
カチッ、カチッという音と共に空弾を撃つ音が鳴る。
「弾切れか・・・・・・」
「て、テメェ!!!」
一味達の反撃が出ると思ったが、ナオが銃をぶっ放す。
「いい加減にしなさいっ」
この言葉は、一味達に向けられたものではない。コウキに言っているのだ。
「コウキさんっ!どうですか!?銃を向けられた気分は!!!」
ナオはそう言いながら、コウキに銃を向ける。
「最高なっ気分!!」と答えるが、実銃を向けられる気分はあまりいいものではない。
ナオは特に今、激昂状態だ。いつ引き金を引くかもしれない恐怖が付き纏うのだ。
「何が最高なっ気分、ですか!!!ふざけるのも大概にして下さいっ!!」
ナオは銃口をコウキの体に押し当てる。
「じょ、冗談じゃない・・・・・・ごめんて」遂にコウキは謝罪した。
「ごめんで済んだら警察はいりませんっ!!!」
「そ、そうだね。取り敢えず、彼らを捕まえようか。あはははは」
一味達もナオの凄みに圧倒され、何も手を出せずじまいであった。
「分かりましたっ!!」
ナオはそう答えながら、銃をコウキから離して一味達に手錠をかけるのだった。
逮捕された一味達から、呉井に繋がる情報は何も出なかった。
「コウキさん」
「ん?どうした?」
コウキはコーヒー片手に今、警視庁から見える景色を楽しんでいた。
「呉井について、何も聞き出せませんでした」
「だろうな」
「だろうなって。知っていて逮捕させたんですか?というか、今までどこで何をしていたんですか?」
「はい、これ」
コウキはジャケットの懐から調査報告書を取り出しナオに手渡す。
「調査報告書?」
「呉井のだ」
ナオは調査報告書の中身を検める。
そこには、呉井の1日のスケジュールが事細かく載っていた。しかも、呉井が組織の人間と接触している時の写真なども記載されていた。
「これを経った三日で?」
「そうだよ。見直した?」
「見直しました」と即答するナオ。
「ありがとう」
「で、この呉井と一緒に映っている人物は?」
「そいつが組織のNo.2だ」
「この男が・・・・・・」
「そんで、次のページ見てみな」
そう言われたナオは次ページを開くと、No.2の情報が記載されていた。
「これ、どうやって調べたんですか?」
「知り合いの探偵に協力してもらった」
「はぁ。でも、凄いです。No.2の情報がここまで詳細に書かれているのは」ナオはそう言って感心する。
「褒めてくれるのはありがたいけど、一番の疑問。響生と道祖がなぜ、殺されたのかの原因が掴めないところだ」
「組織を一網打尽にすれば、きっと解明できますよ」
そう楽観的な事を言うナオに、コウキは反論したかった。




