見映-11
東京拘置所の面会室で、逮捕されたシンジケートのメンバーを待つ。
「来ないねぇ~」
「そうですね」
「ねぇ、怒ってるの?」
「怒ってません」というが、コウキに振り回されているこの現状をあまり良くは思っていなかった。
「なぁ、これから話を聞く人はどうして捕まったの?」
「それは、職務質問で薬を持っているところを見つけましてね」
「そうか・・・・・・日本の警察は優秀だ」
「入れ」
刑務官は目的の人物を連れて部屋に入ってきた。
連れて来られた男は金髪の眉なしの男が、二人の前に座った。
「どうも、初めまして」コウキがそう挨拶すると、「どうも」と男は挨拶が返ってきた。
「あなた、麻薬シンジケートのメンバー何ですって」コウキはそう切り出した。
「どこでそれを?」
「有名ですよ。中々、捕まらないで有名なシンジケートのメンバーが捕まったのでね」
「シンジケートね・・・・・・」
「違うんですか?」ナオのその一言にふっ、と笑う男。
「違うな。シンジケートって程の組織じゃないよ。俺達は」
「じゃあ、どんな組織なんだよ?」
「組織って程のものじゃない。個人の裁量に任せられているからな」
「だってさ」
「だってさって、コウキさん! 真面目に聞いてください」
「真面目に聞いてるよ。でもさ、リンチを受けて殺された人が居るんだけど?」
「それは、本当か?」
男は目を逸らして、ぶつぶつと呟き始める。
「本当だよ。本当」
「そんな事・・・・・・」
「ないって言いたい?」と言うコウキに男はコクリと頷いて答える。
「ふむぅ~ そうか・・・・・・ありえないか・・・・・・」
「どうして、そう言い切れるの?」
「それは・・・・・・だって、なぁ」と答えを濁す男。
「ナオちゃん。その答えを探しに行こう。ありがとう」コウキは男に礼を述べて席を立ち、面会室を出た。
「コウキさん。どうしたんですか?」
ナオは部屋を出てすぐに質問した。
「どうしたって?」
「どうしたって、何か思いついたような顔をするから」
「そんな顔をしてた?」
「そんな顔をしてましたっ」
「そうかぁ~ そんな顔をしていたか・・・・・・」
「してました」
「いやさ、リンチなんてしないってのが引っかかるんだよなぁ~」
「確かに気になりますね」
「でさ、組織じゃないってのが一番気にならない?」
「はい。それも気になりますね」
「個人の裁量ってのが、気になるよな・・・・・・」
「個人の裁量・・・・・・」
個人の裁量がどうのと言うところは、組織の解明に繋がるのかもしれない。そう思うナオ。
「だから、調べてみないか?組織の実態について」
「はい。分かりました」
コウキとナオは組織の実態を探る為に、組織のアジトと呼ばれる場所へと向かった。




