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暴動-14

「君、なんであんな所で正座していたの?」


 間一髪で逃げ出したコウキとナオそして、公館道場の生徒である若者。


 彼らは何とか逃げ出し、発進させた車内にいた。


「それは・・・・・・」


「それは?」と運転しながら、聞き返すナオ。


「それは・・・・・・ 言えません」


「もしかして、爆弾に関わってたり」


「まさかぁ~」


「そのまさかです」と答える青年。


「青年、詳しく聞かせてもらいましょうか?」


「はい・・・・・・」


 青年は語り始めた。何があったのかを・・・・・・


 今朝の出来事であった。急に呼び出された青年こと山永は、指導官から厳しくしっ責された。


「な、何のことですか!?」戸惑う山永を他所に指導官は山永の顔を往復ビンタする。


「口答えするな!! 貴様が盗んだのは分かってるんだ!!!」


「く、口答えしてません。なんの事ですか?」


「貴様が、光電子管を盗んだのを見たという者が居るんだぞ!!」


「そ、そんなぁ~」


「そんなもクソもあるものかっ!!」


「知らないんですよ。本当に」


「貴様ぁ~」


 指導官の拷問が続き、そんな時にコウキとナオが訪れた。

「暫くそこでじっとしてろっ」


 そう言われた山永は、正座していたというわけだ。


「そう言うわけね。てか、光電子管ってなに?」


「爆弾のことです。あそこでは光電子管って呼ぶんです」


「そうか・・・・・・」コウキは興味を無くしたように窓の向こうの景色を眺めるのだった。


「可哀想」


「ナオちゃん。自業自得みたいなもんだから可哀想じゃない」


「そうですか。可哀想なものですけどね」


「見解の相違だな・・・・・・」


「なんか、すいません。俺なんかの為に」


「いいや、君は悪くないよ。悪いのは、爆弾を作った奴だよ」


「ねぇ、爆弾が盗まれたのはいつか分かる?」


「ええっと、あれは・・・・・・ 分からないです」


 二人揃ってガクッと肩を落とす。


「すいません」


「仕方ないや。じゃあ、爆弾の存在を知っているのは、何名ぐらい居るの?」


「あ、はい。五名ほどであったかと」


「五名ね」


 すると、無線から“新橋にて爆破事件発生。住所は・・・・・・”という住所が公館道場であった。


「これって・・・・・・」


「ああ、春川の仕業だな」


「春川?」


「君は知らなくて良いこと」とぴしゃりと言い放つコウキ。


「はい」山永はシュンとする。


「どうします?」


「彼を警視庁へ連れていってからだな」


「分かりました」


 ナオは覆面パトカーを警視庁に連れていくのだった。


 警視庁へと辿り着いた二人は、山永を少年課の刑事に任せて公館道場へと向かった。

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