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 徒歩三十分ほどでたどり着いた中央駅。

 腕を振らんばかりに券売機に歩み寄り、リカルドは列車の切符を求めた。



「今日は僕らは庶民だ。三等切符にしよう。いやぁ気分が出るなぁ。あ、きみの席は快適なようにクッションを持参したから心配無用だよ」



 横で見守りながら、パエリエは思う。

 背負っているリュックがやたら大きいと思ったらそういうことか。

 登山でもするのかと思った。

 まぁ、張り切っているのだから口出しせず任せておこう。

 と、駅の柱にもたれた時。

「あれ? あれ? おかしいな、お札が入らない」

 リカルドが頭をかき、券売機を悪戦苦闘している。

 横切った新聞売りの少年が一言。

「兄ちゃん、そこコインしか入んねーよ」

 ……。

「あ、はは、そうなのか」

 ありがとうと少年の頭を撫でるリカルドを見ながらパエリエはがっくりと肩を落とす。



 国一番のセレブとの二人旅。

 激しく、不安だ。


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