第ニ十話 愛夏のお邪魔虫
新製品の発表が大成功した。
結果に満足しながら愛斗は、家に帰えった。だが家には誰もいなかった。
「あれぇ、マミーやアンナは帰っていないのかな。花蓮は何処に行ったんだ」とつぶやいていると麗花が家に来た。
「愛くん、やっと帰ってきたの遅いじゃない」
「ごめん、ちょっと、ふらふらしていた」
「すぐ、うちに来てよ」と麗花に言われて、愛斗は麗花の家に行った。
愛斗が麗花に連れられて麗花の家に行くと皆んなが待っていた。
「あれ、マミー、アンナ、花蓮、なんで」
「今日は、皆んなで、手巻き寿司パーティーなのよ」と麗花の母梨沙が言った。
「愛くん、製品発表のお祝いと紫乃お母様が明日アメリカに帰るからパーティーをすることになったの。それと、お姉ちゃんが就職確定になったことも含めてね」と麗花が言った。
「そうなんだ」
すると紫乃が「もう一つあるわよ。麗花ちゃんがうちの娘になることも含めてよ」と言った。
すると麗花は、真っ赤になって恥ずかしがっていた。
「そうなの」と愛斗が言った。
「あら、嬉しくないの。愛斗、こんな可愛いお嫁さん」
「あ、嬉しいよ」
「ふーん、それと、愛夏ちゃん、おめでとう。俊介から採用したいと言われたのでしょう」
「はい、紫乃叔母さん」
「頑張ってね。期待しているわよ。だけど、うちの会社に来たからって、ヒイキにしないわよ」
「はい、お構い無く」
「愛夏ちゃんも、私の娘みたいなものよ」と紫乃が言うと麗花の父和人が「愛夏まで、やった覚えはないぞ、やるのは麗花だけだよ」と和やかに家族団らんな夕食になった。
楽しかった手巻き寿司パーティーも終わり、愛斗達は自宅に戻って愛斗は自分の部屋に入った。
麗花も愛斗の部屋に来て話しをしていた。
「ねぇ、愛くん、もうすぐ夏休みが終わるでしょ。美香がね皆んなでキャンプに行こうって言っているの。行かない」と麗花が聞くと愛斗は、少し考えてから答えた。
「いいよ」
「ほんと、だけど、何を考えていたの」
「実は、色々あって夏休みの宿題、全然やってなかったんだ。へへへ」
「えー、ほんと、私、もう、終わっているわよ」
「えー、ほんとにー、はや」
「全然、早くないよ、夏休みも後半になっているんだから」
「そうかな」
「そうよ。昔から変わらないわね。世話の焼ける旦那さんだこと」
「仕方がないよ」
「仕方がなくないの。じゃ、今週は愛くんの宿題終わらせましょ。サポートするから」
「麗花ちゃん、ありがとう」
「まったく、来週、二泊三日でキャンプに行きましょ。場所は美香パパの別荘だからね」
「了解、麗花ちゃん」
「じゃ、早速、明日から宿題やるからね。いい」
「はーい」
「じゃ、今日は帰るからね。これから、少しでも宿題やってね」
「はーい」と愛斗が答えると麗花は、部屋を出て行った。
次の日になり、愛斗は、まだ寝ていた。すると部屋のドアが空いて麗花が入ってきた。
「もう、まだ、寝ているの。愛くん、起きて」
「うん、もう少し」
「くすぐっちゃうからね」と言って麗花は、愛斗をくすぐった。
「はっはっはっ。やめてー、麗花ちゃん」
「じゃあ、起きる」
「うん、起きるよ」と言って仕方がなく愛斗は起きた。
「じゃあ、リビングにきてね」と麗花は言ってリビングに行った。
愛斗は、着替えてからリビングに行くと麗花が朝食のトーストとスクランブルエッグを作って待っていた。
花蓮もテーブルの椅子に座って待っていた。
「愛くん、一緒に食べましょ。花蓮ちゃんも」
「うん、ありがとう。麗花ちゃん。いただきます」と言って、愛斗は麗花、花蓮と一緒に朝食を食べた。
食べ終わると麗花は、後片付けしてから「じゃ、宿題をやるわよ。まずは数学からね。宿題のテキスト持ってきて」と愛斗に言うと花蓮は、リビングでテレビをつけて見ていた。
愛斗は宿題のテキストを持ってリビングに戻ると「ねぇ、愛くん、午前中は宿題をやって午後から紫乃お母様の見送りに行くからね」と麗花が話した。
「了解です。麗花ちゃん」と宿題を始めた。
愛斗は、スパルタ的に麗花にビシバシしごかれて宿題をやって、あっという間に午後になってしまった。
すると紫乃とアンナが帰ってきた。
「あれ、マミー、何処に行っていたの」
「日本のお土産を買いに行ってきたの」
「そうなんだ。いいのあった」
「まぁまぁね。じゃ、もう出るからアンナ、車出してもらっていい」
「わかったわ、紫乃。待ってて」とアンナは言って車みを出しに行った。
「じゃ、行くわね。愛斗、麗花ちゃん」と紫乃が言うと麗花が「紫乃お母様、空港まで一緒に行きます」と言った。
「ほんと、麗花ちゃん。嬉しいわ」
「ふふふ、大切さなお母様ですもの。それと、これ、私からプレゼント」と麗花がオシャレなフォットスタンドを渡した。
「えっ、オシャレなフォットスタンドね」
「今から皆んなで写真を撮りましょう。後から写真を送りますので、飾って下さいね」
「ほんと、嬉しいわ。麗花ちゃん。さすが、私の娘よ」と紫乃は麗花にハグした。
「紫乃、車、オッケーよ」
「アンナ、玄関で写真を撮りましょ。皆んなで」と紫乃が言ったあと愛斗、麗花、アンナ、花蓮は玄関に行って五人で写真を撮った。
写真を撮ってから、皆んなで車に乗り込み空港に向かったのだった。
五人は、空港に着き搭乗のアナウンスが流れると紫乃が話した。
「じゃね。アンナ、愛斗のこと宜しくね」
「わかったわ。紫乃」
「愛斗も、次世代AIチップ頑張ってね」
「頑張るよ。マミー」
「花蓮も、気をつけて帰ってきなさいよ」
「わかった。マミー」
「麗花ちゃん、いつでも、アメリカにきてね」
「はい、行きます。お母様」
「ううう、麗花ちゃんにお母様と言われると嬉しい」
「ふふふ、お母様、体には気をつけてね」
「了解、じゃね」と紫乃は言って搭乗口に入って行きアメリカに帰って行った。
そして、四人は自宅に帰ったが、麗花が愛斗に言った。
「さぁてと、宿題、やるわよ。愛くん」
「えー、これからやるの」
「そうよ、絶対、今週中に終わらすからね」
「スパルタだな」
「何、言っているの。自分が悪いんじゃない」
「はぁ」とため息をついて宿題を始めた愛斗だった。
週末になり、毎日、麗花が協力したお陰で何とか宿題は終わった。
「愛くん、やっと終わったね」
「ありがとう、麗花ちゃん」
「明日、日曜日だから買い物デートしようよ」
「そうだね。いいよ。麗花ちゃんにお礼もしたいし」
「じゃ、今日、夜も遅いし帰るね」と麗花は言って帰った。
愛斗は麗花が帰ったあと「宿題も終わったし、そろそろ、次世代AIチップのことを考えないとな」と思っていた。
「構想は、出来つつある。あとは、どう実現するかだな」とも思っていた。そして、いつのまにか愛斗は寝ていた。
日曜日の朝になり、珍しく愛斗は朝早く目が覚めた。
「今日は、麗花ちゃんと買い物デートか」とつぶやいて、リビングに行くと麗花が朝食の準備をしていた。
「おはよう。愛くん」
「おはよう。麗花ちゃん」
「朝食の用意は、出来たから食べましょ」
「あれ、アンナと花蓮は」
「なんか、二人で出かけて行ったわよ」
「そうなんだ」
「じゃ、食べましょ」と麗花は言って二人で朝食を食べた。
そして、朝食を食べた後、一緒に家を出ると玄関に愛夏がいた。
「あら、お姉ちゃん、どうしたの」
「あら、麗花、愛くんとデートかなぁ」
「いいじゃない」と麗花は言って赤くなった。
「ふーん、じゃ、私も行くわ」
「えー」と麗花と愛斗が叫んだ。
「なに、その、えーは」
「だって、お姉ちゃん」
「そうだよ。愛夏姉ちゃん」
「二人で楽しもうなんて、甘いわよ。それと、明日からキャンプに行くんでしょ。私も行くわ」
「えー」と二人は叫んだ。
「だって、キャンプに行く準備の買い物デートでしょ」
「そうだけど」と麗花は答えた。
「いいのかな、アイトー・フランクスくん、麗花も」
「ううう、じゃ、いいよ」と愛斗は言った。
「仕方がないな」と麗花も言った。
「じゃあ、行こうよ。麗花に愛くん」と愛夏は言って三人で出かけた。
三人は、駅前のショッピングモールに来ていた。
まずは、愛夏が「このショップに入ろうよ」とあちらこちらの店に入って行った。
ちょっとした洋服を見たり、雑貨を見たりして二人は愛夏に付き合わさらた。
「あっ、これ、いいね。買おうよ」と言って愛夏は荷物を全部、愛斗に渡していた。
「ねぇ、愛夏姉ちゃん、まだ、買うの」
「まだ、序の口よ」
「お姉ちゃん、私も買い物したいんだけど」と麗花も言った。
「わかったわ、麗花、じゃ、行こうよ」
「もう」と言って麗花は不満たらたらだった。
愛斗は、「まだ、買った荷物が増えるのか」とため息をついた。
三人は雑貨店に入った。キャンプに必要な物を買って、それからドラッグストアに入って、虫除けなど買った。
「あとは、現地で買えばいいかな。あとは、家にある物で」と麗花はつぶやきながら買い物をした。
「愛くん、必要な物は買ったからランチしよ」
「了解。もう、荷物が多くて疲れたよ」
「何、言っているのよ。それぐらい」と愛夏が話した。
「じゃ、愛くん、お姉ちゃん、そこにパスタ屋さんがあるから入ろう」
「そうだね、麗花ちゃん」と愛斗は答えた。
それで、三人は店に入りパスタを注文すると店に美香が入ってきた。
「あれ、麗花、愛くん、お姉さんも」
「あら、美香、買い物」
「そう、明日の準備で、麗花は」
「私もよ、それと、お姉ちゃんが明日、一緒に行くと行っているんだけど」
「パパから聞いた」
「えっ、知っていたの」
「昨日ね」と美香が答えると愛夏が「昨日、会社で美香パパに言ったわよ」
「やること早いわね。お姉ちゃん」
「まぁね」と愛夏が答えた。
「美香、買い物は終わったの」
「終わったよ。さっき、荷物はパパに渡した。麗花達は」
「うん、終わったよ」
「それで、愛くんが荷物持ちになっているのね」
「そうだよ。美香ちゃん」と愛斗が答えた。
「ふふふ、仕方がないよ。あっ、すいません」と美香は定員を呼びパスタを注文した。
「結局、誰が行くの」と愛斗が美香に聞いた。
「あたしと、うちのパパ、詩織、麗花、愛くんでしょ、あとは、お姉さん、花蓮ちゃんかな」
「そうなんだ」
「うちのパパが車をだすから、迎えに行くね」
「了解」と愛斗は答えた。麗花も「わかったわ」と返事をした。
四人は和やかに話した後、食事をして店を出たのだった。
「じゃ、美香、明日ね」
「うん、麗花、明日ね。楽しみだね」
「うん、楽しみ。じゃあ、明日ね」と美香が答えて別れた。
愛斗は自宅に帰えると花蓮が声をかけてきた。
「ねぇ、お兄ちゃん、愛夏姉ちゃんも行くんでしょ」
「そうなんだよ、愛夏姉ちゃんがいると振り回されそう」
「まぁ、あの性格だしね。仕方がないよ」
「あの性格、直らないかな」
「まぁ、無理よ、お兄ちゃん」
「そうだよな。今日も、愛夏姉ちゃんの買い物に付き合わされて、ずっと荷物持ちだよ」
「愛夏姉ちゃんらしいね」
「はー」と愛斗は、ため息をついた。
「それと、明日の用意は殆どできたから。あとはお兄ちゃんの着替えとかぐらいかな」
「ありがとう。花蓮」
「うん、出来た妹でしょ」
「ははは、そうだよね」
「じゃ、とりあえず、風呂に入ってくるよ」と愛斗は、言って風呂に入った。
愛斗は風呂にはいりながら次世代AIチップの構想を考えていたのだった。




