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悪討ちの悪の二度目⑧
廊下に散らばった机や椅子の屑達を蹴飛ばしながら、賢治と颯はアヴァをおぶって全速力で昇降口を目指していた。
チッ、ここ11階かよ。エレベーター使うぞ颯。
ダメだ。ボタンを押しても反応しない。
賢治は舌打ちして地団駄を一回鳴らし、階段を駆け降りる。
何とかして昇降口のある一階に辿りついた時、そこには既に先客が立っていた。
偽物の笑顔をつくるスーツの男。
彼を見るなり、颯は即座にハンマーを構える。
ここは受け持つ。先に逃げてくれ。
おい待てよ、どういう状況になってンだ。
"どういう状況"、その言葉を発した途端に、何かが賢治の頭の中に浮かぶ。
マーベラス国立学院食堂での、颯と誰かの戦闘風景。
そして、賢治は呟く。
違ェだろ。
こんな展開じゃなかっただろうが。
知らねェよ、こんな展開。
特に意味もない、無意識の、理由も中身もない呟きを吐き、賢治はアヴァをおぶって校舎を抜けていった。
何が何だか全然分かんねェけど。
とりあえず今は逃げりゃいいんだな?




