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炎の少年の軌跡②
245回目。
彼女の死因は依然として同じ。
何度やり直しても、変化の兆候すら見えてこない。
炎の少年は、無数の銃痕が残り殻となった死体を抱きながら、雨の中ずっと嘆いていた。
しかし、少年はすぐに立ち上がる。
これもまた、彼女を救う道筋に過ぎないのだろうと信じよう。少年は、雨に紛れた涙を拭き、前を向こうとしていた。
少年の立ち上がる力が、彼女の死に対する慣れであることに気付くまではまだ同じ未来を彷徨うことになるのだが。
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