相棒に出会う前
初めての連載小説です。
楽しんで頂けたら幸いです。
はあ、学校の進級テストが魔獣の召喚そのうえ召喚した魔獣と契約を結ぶことだなんて思いもしなかった
私 ユーノリア・ラフタリス は、今窮地に陥っている。それは、私に魔力が無いからだ
私が通っているシルヴィス学園はアレイヌス王国にあり、多くの有名人を出した学校ということで有名だ。この学校は、『魔力に関係なく生徒を評価する』という校風が有るから、私はここに入ったっていうのに・・・。
シルヴィス学園は8年通わなくてはいけないけど、卒業さえ出来れば将来は安泰と言っても過言ではない。でも、上の学年に行くには毎年の進級テストを受けなければならない。進級テストは二日前になってから何をするのか明かされる。後2年で卒業できるというところまで行ったのに・・・
これまでこの学校では魔法を使って何かをするというテストは無かったから、これからもないと思ってたのに、なんで・・私のときに・・・
何かを召喚するというのは魔力がなくては絶対に出来ない。ましてや魔獣なんて並みの魔力じゃ召喚出来ない。つまり、私が今からどう足掻こうが召喚できないってことよ・・・ハッハッハッ・・はぁ
もし、万が一、万が一召喚できても契約するには、魔獣に自分を気に入ってもらう必要がある。この人なら主にしても良い、というように。
契約に失敗すると その魔獣に襲われる。契約に失敗したらすぐに召喚者が、召喚魔法と対になっている帰還魔法を使って魔獣を帰さないといけない。失敗して帰還魔法が使えず、助けが見込めない上に自分の力量じゃ対等にわたりあうのが難しいという状況になったら一番最悪。
魔獣に四肢をバラバラにされるかもしない、酷く甚振られるかもしれない・・・
召喚に失敗するのはまだいいけど、契約に失敗するの嫌すぎる・・・というかまぁ、私魔力ないから召喚出来ないし、いらない心配なんだけどね
魔力は通常、空気に浮いていてそれが体に当たると体内に吸収される。それを吸収しやすいか、しにくいかで魔力量が決まる
魔力がない人は、体が魔力を受け付けにくく、体に魔力が触れると魔力を弾いてしまう。これが原因で魔力が体内に溜まらず、魔法が使えないと考えられている。
本当なら魔力が元々ない人でも、魔力を感じることはできる。でも私は魔力を産まれて一度も感じたことがない。
これを一回魔力について研究している、イフレア先生に相談すると
「魔法に関しての才能が0っていうだけだからそんなに深刻そうな顔しなくていいよ。でも魔法についてどれだけ頑張っても絶対報われないよ。そこを気を付けてね。でも君は魔法が使えなくても、ほかの部分で充分カバーできるから、安心していいと思うよ」
という喜べばいいのか悲しめばいいのか分からないことを言われた。召喚出来ないから、契約の心配をしないで言い分気持ち的にはすごく楽だなぁ
テスト当日、進級テストは朝早くから行われている。周りの人たちは、空気がピリピリしてる。いやぁ、皆さん大変そうだ。私はすることないし、心配ごともないしエルナの応援にでも行くとしましょうかねー
「おはようエルナ、テスト頑張ってね」
「アンタ、何自分が関係ないって顔してるの。進級テスト受からなかったらどんな理由があったにせよ、強制的に退学させられるのよ。忘れたの?」
わ・・忘れてたぁーーーー!!!
「どどど、どうしようエレナ!わわわわわす「落ち着きなさい、今更どうこうしようにもしようがないんだから覚悟を決めて本番にかけるしかないんじゃない?」そ、そうだね」
なんでもいいから召喚できるのを祈って、やるしかない。契約もしないとだめだから、できたら小動物系がいいなぁ
そうこうしているうちに私の順番が来た。絶対召喚して、契約して見せる!!
誤字・脱字があれば指摘をお願いします。
アドバイスもぜひお願いします。