表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マジック・カンパニー  作者: シャーネ
納得がいかない降臨
7/16

1-07.ギルド試験対策②

*長かったので二つに分けました。(2014/08/07)

--------------------------------------------------------------


エルタノルティアの北西の一角、中央の噴水広場から三叉路を左に行ったところに宿はあった。

エリスがここ数ヶ月、お世話になっているという宿だ。

そこは宿というにはおこがましいほど、とんでもなく豪奢な宿である。

入り口には門があって、入り口に扉の前には石畳があり、御影石が光っている。

よくみればこの石畳、大理石なんじゃねーの?

セントラレルウェイには2階建ての家屋がちらほらあったが、この家は3階建てである。

ギルド支部と比べても遜色ない規模である。

そして、中はガラスでできた食器や、見るからに高級そうなソファーやテーブルが並んでいる。

中央は吹きぬけになっており、部屋は20を越すであろう。

さらに裏手には庭というには冗談に聞こえる庭園がある。

そして、ついに俺は見てしまった。

リアルメイドさんを!!!

faslodfjajfajみねふじこ。

おっと、喚起のあまり意味わからないことを言ったが気にしないでほしい。

これだけ大きな家だ、管理する人がいないとあっという間にダメになってしまうだろう。

管理する人は大事だよ、大事。

しかしながら、中居さんがメイドとは・・・ 海外のホテルじゃよくみかけるのかな、んなわけねーな。

宿を見たときから期待していたが、その思いは最上の形で報われたのだった。


エルタノルティアを辺境とかのたまう大国の貴族と言っていたが、冗談ではなさそうだ。

そんなご令嬢がどうしてギルド稼業などやっているのか尋ねると


「あたし 侯爵とかって興味ないのよね~、なんでドレス着て、お茶会とかしなくちゃいけないの? 」


ばっさりだ。

でもまあ、 それだけではないだろう。

16で家をでてギルド登録したそうだ。

ゴブリン戦で魅せた半端ない戦闘力の理由が少しわかったきがした。明らかに戦い慣れているしな。

手持ちがすくない、援助金がどうのこうのいってたけど、 そりゃ こんなとこにずっと泊まってたら金もかかるだろう。

しかし、お嬢様が氷菓子で金を換算するのはどうかとおもうが。



・・・・

・・・・


銭湯でしかお目にかかれないレベルのお風呂に入り、袖を通す。

エリスのお古らしいがピッタリだ。

女物の服など着たことないのでなんかソワソワする。

かわいらしいワンピースである。エリスの匂いだ、くんかくんか。

ぐふふ。

おっとやばい、これでは変態だ。

しかし、下着はつけない。

俺はトランクス派だ。断じてブリーフははかない。

あんな蒸れるもの断固お断りである。

ノーパンだがみえなければいいのだ。

ああ、そうそう いい忘れていたが、この指輪のせいで(おかげで?)象った仮初の身体は性別がない。

胸はぺったんこ、下半身も男の象徴がない。

特に使用する予定もなければ、そこまで無節操な人間でもないし、賞金首が撤回すれば、いずれ元の姿にも戻れるだろう。

今はこの特殊な状況を最大限楽しむことにする。



1階の広間にくると、3人がくつろいでいる。

他にも2~3グループがいたが、皆、各自に割り当てられたテーブルで談笑している。

礼服、品のよさそうな口ひげをしたおっさんから、フレアのドレスを着たおばさんまでピンキリだ、

総じて、ものすごく財力がありそうなことだけは分かる。

エリスを除いた俺たちはあきらかに浮いている。

いや、俺はこのワンピースきたら それなりにお嬢様にみえるだろう、浮いているのは野郎二人だな。


エリスが低めに作られたテーブルの上に置かれた料理に手を伸ばし、クロノスはその近くでなにやら杖をいじりつつ、ウトウトしている。

ジェイリスにいたっては宿とはいえ、公共の場所なのにソファーで横になってやがる。

何kmも歩いた後なのだ、こうなるのが普通の気がしないでもない。

どうみても巨大ザリガニと思しき物体の足を引きちぎり、口に運びつつエリスが声をかけてくる。

教えてもらった虫眼鏡、でみてみると、やっぱり???だった。

ゲテモノでもうまいのかね?



「お風呂どうだったー? いいかんじでしょ? 旅のあとはお風呂のあとに、エールとキングロブスターよ!」


見た目、清楚系美女がおもいっきり大きな木でできたジョッキを片手に、ザリガニもどきを口にくわえたまま親指を立ててくる。

違和感ありまくりんぐ。


俺は声がエリスにだけきこえるように低めて問う。


「とても気持ちよかったぞ、だがな、誰もいないっていっても女湯にはいるのは緊張したんだが?」


「その姿で男湯はいったら騒ぎになるわよ。」


「・・・。」


それならば、 心の中で、女性がいるときを狙って女湯堪能すればよかったと後悔。

いや、あせることはない、少なくとも数日はここにいる泊まるだろう。むふふ

俺のニヤケ面をみて、エリスが心をみすかしたようにいってくる。


「大丈夫よ、貸し切っといたから。」


貸しきったんかい! なら そういっとけよ。少しばかりからかってやろう。


「じゃ、今度一緒にはいろうか?」


「なんで!!そうなるのよ! この変態!!」


「俺のだけ見やがって、ズルイだろ?」


「あんたのは掲示板に貼りだされて、みんな見てるでしょ!!」


グフッ、っく、痛いところをついてきやがる。

軽くトラウマになってきている。

形勢が悪いので、話題をむりやり変える。


「なんかでも、魔符?だっけ。これ濡れて気持ち悪い・・。」


「あとでクロノスに張り替えてもらえばいいわよー。(もぐ)あ、どうせ張り替えるなら(もぐもぐ)明日とはいわず、

 その前にギルド試験対策でもしよっか(もぐぐ)」


「なんだそりゃ?」


そう、ギルド試験は3日後だった。


ギルド試験はその名の通り試験だ。


試験は1ヶ月に1度あるらしく、一度落とされると3ヶ月は申請できない。

3日後というのは時間的にあまりにもないが、次の試験を待つとすると1ヵ月後である。

そうなるとエニスらとしては依頼をこなすことが難しくなるが故の決定であった。

いつ、王宮から出頭の件で踏み込まれるかわからないから、あまり城下町にいたくないというのもある。

本音のところは、暇になることが苦痛らしい。

まあ、本人は


「ロゼなら多分、余裕。」


とお気楽なのだが、こっちは試験と名のつくものは入社のとき以来だ。

少しばかりドキドキしている。


いくらギルドとはいえ、明らかに能力を持たない者まで登録していたらキリがない。

仕事内容は多岐に渡り、中には国家と関わるものもあるためギルドの信用度にも関わってくる。

またギルドカードは身分証も兼ねるため、通行証目的の冷やかしもあるそうで、現在では一定の戦闘能力と

特殊技能をもっているかどうかで振るいにかけられる。

首都クラスの都市にあるギルド支部は別として、エルタノルティアのような辺境国(ディープフォレスト近隣では一番の大国である)には

審査する人間も本来は依頼をこなしていることが常であった。

そのため1ヶ月に1回なのである。


俺はどういった能力をもっているのか、何に秀でているのか分からないため、エリスは試験を2つ登録してくれた。


・戦闘試験

・魔法試験


この2つである。

言うまでもなく、戦闘試験は魔獣や魔物に対する討伐能力のテストで剣技や槍術、斧、格闘術による力を見るものである。

魔法試験は討伐できるかどうかではなく、使用する魔法がギルドに需要があるかどうかをみるものである。

つまり、殺傷能力を持つ魔法が使えなくても、回復魔法であったり、視界確保であったり、罠を解除したりするものも含まれる。


この他に 

・特殊能力試験

・生産能力試験

などがあるが、これは主に穏行や、情報収集、薬開発、鍛冶技術、価値のある新種植物発見や、建築、操船技術、はては金利の計算、貿易や魔法の研究まで幅が広い。

全てに共通するのはギルドが派遣する際に依頼主からお金をとれるかどうかなのである。

燃えてくるね。

ギルドもボランティアではないので当然ともおもうのだが、どこまでも金というのは世界が変わっても同じと考えると世知辛いものだ。


尚、生産技術や特殊能力等に関しては主に国が研究者を囲うため、ギルドに所属しているのは大抵が国と折り合いがつかなくなったものがほとんどらしい。

花形はやはり戦闘、魔法に特化するものらしく報酬も良いようだ。

騎士団のような戦闘組織が各々の国にはあるようだが、騎士団は主に国の警護を主軸としているので、魔物の討伐に人手がさけない。

そのためギルドに対する受注が一番多く、また 名声を獲得するにも一番の近道であるため、応募者が後をたたないらしい。


さて、今 俺は魔符を10枚身体に張られている。

最初、どれほどの潜在能力があるか見るため、湯でびしょびしょになった魔符をはずしたのだが、


「やはり、これは、許可できません!」


と、あわててクロノスが湯船の浸かる俺のとこまではしってきて、魔符をくっつけてきやがった。

ここ女湯ですよ? 一応。 

今は誰も居ないけどね?

エリスがやっているように、魔素を抑える方法は他にもあるそうだがそのまま垂れ流しにすると一般人はともかくとして

街にいる魔法に関わりのある人間が飛び起きるレベルらしい。

それならさ、俺が噴水のとこで、 本来の姿でいたときってそれはもう どうなの??ってかんじなのだが。

エリスにきいたら、やっぱり、衛兵が即座にあんだけ即座にきたのはソレが理由だったみたいだ。



日が完全にくれて、人通りが少なくなったことを見計らい、宿の庭に4人ででる、それはもう手入れの行き届いた、

池や、美しく人の手の入った植木が美しい。

庭といってもここは本当に城下町の中か疑問をもつほど広いので、ちょっと暴れても問題なさそうだ。



「じゃ、まず そうね~ 試験は二つ、戦闘と魔法ね。 

突破できそうなものを選んだんだけど、ロゼ、特技とかある?」


「ない。」


「魔法も当然・・・」


「ない。」


「質問をかえるわ、じゃあ、なにが得意なの?」


「なんもできん!」


「自信満々にダメ発言しやがったわね!?」


これでも会社興して働いてきたんだ、なんもできんわけではないが、こっちの世界で、ことに戦闘にかぎっていうと

なにもできんと言って何が悪い!

キーボードが打つのがはやい? キーボードねえよ!

html,php,perl その他PC言語、イラレ、フォトショ、DTP系もALLOK!  キーボードねえよ!

見積もり書音速で作れます! キーボードねえ(ry

ドリフト走行できる!     車ねえよ!

プランをたてるのが得意?  もはや戦闘じゃねえ。

飲み会でのお持ち帰り率3割! 微妙おおおお!


・・・だめだ。



「・・・ほんっとになにもできないのね。 でも、それで王城壊して、数ティブふっとんでもケロリとしてて、ゴブリンの矢をつかむ・・・

身体能力は化け物よね。 魔素量も異次元レベルだし、この分だと魔法をおぼえたら・・・といっても、魔法はそう簡単に扱えるもんじゃないからね。

ロゼならできるとおもうけど、やりすぎそうだし・・・。

一番現実的なのが戦闘術なのよね。 クロノスのフィジカルブーストなしに荷物満載のリュック抱えて10km走破!

しまったなあ 得能試験にして特技”荷運び”とかにしたら一発だったんじゃないかしら 」


現実的かもしれないけど、丁重に辞退したい特技だった。

なにそれ、トラック用意しろよ。


「とりあえず、今の状態でジェイリス相手にどこまでいけるかみせてもらうわね」


そんなわけで、エリスから刃を潰した剣を貸していただき、ジェイリスと庭の一角、比較的開けた場所で見つめあう。


あの~ 俺、剣道は高校の授業でしか習ったことないのだけど。

ジェイリスも同様の実用性のない刃が潰れた剣を構えながら 俺に向けていってくる。


「おうおう、俺に勝ったらプラチナランクだぜ? いっとくが手加減しねーぞ」


「よろしく頼む。」


「むう、いきなり礼儀正しくなるな、調子狂う。」


なこといわれてもな。


「準備はいい~、じゃあ はじめ!」


エリスの開始の合図と同時にジェイリスが距離を詰めてくる、気合と共に上段から斬りこんでくる。

いくら刃が潰してあるとはいえ、あんなものをまともに食らったら頭蓋骨陥没だ。

しかし、見える。

ゴブリンの矢を真剣白刃取りできたことはまぐれじゃなかったようだ。

あのときほどスローには視えないが、充分対応できる速度である。


正眼に構えた剣を斜めに傾け、ジェイリスの一撃を斜めに捌く


「ぬう!」


自分の一撃をいなされて、意外だったのか軽く目を見張りながらジェイリスが足を入れ替え、下段から剣を振るう。

しゃがんで回避し、同時にとんでくる膝蹴りを無意識に両手で抑え、反動で跳躍、ジェイリスの背後に飛ぶ。

おお、俺ってやればできる子!

魔素が制限されてるせいか、以前のように盛大に大ジャンプしたりすることがないのが嬉しいのか、悲しいのか。

コツもだんだん分かってきた。

力を入れるのではなく、自分の意識を集中する場所に体内の魔素が動く感じ。


「ロゼ、魅せる~!!」

「やりますね。」


外野は完全に観戦モードだ。


ジェイリスの顔つきに真剣味が帯びる。

こいつ マジだ。

こいつの背景に効果音をつけるとしたらドドドドドドッだろう。


先ほどと段違い速度で間合いを詰めてくる。

上段とみせて、途中で剣筋が変化、右胴を狙った一撃が迫る。

右手にもった剣を瞬時に左わき腹にもっていき、刀身に左腕をあてて迫る攻撃を受け止める。

小柄なせいもあったのだろう、訓練場の端にあるカカシまで軽々とふっとばされた。

打撃耐性(弱)のおかげか痛みは感じない。

本当の剣だったら、真っ二つになっていたかもしれない。斬撃耐性はもってないからな。


空中で即座に体勢を整えたのは生前の俺の運動神経では考えられない。

視線を足元から戻すと脳筋の跳躍が目に入る。

頭で考えるより早くワンステップで右に回避、振り下ろされた苛烈な一撃で背後のカカシが爆砕される。

素人ながらにあれほどの一撃を跳躍して打ったら隙ができるとおもい、ジェイリスの左背面から初めてこちらから斬りつける。

背中に目がついているのか!?

上半身をさらに屈んで回避されてしまう。

回避のため屈んだ膝の力をジェイリスが地面に向かって開放、そして背後にいる俺にむかってジャンプ、

これはオーバーヘッドキックってやつかぁぁぁ

決して軽装とはいえない、皮製の鎧を着込んだ状態でやる技ではないだろう。

ジェイリスの体重を含む超重量の蹴りを俺は両腕をクロスして受け止める。

そのあまりの重さに両足の着いている地面が陥没した。

そして、ジェイリスは華麗に着地・・・することはなく、顔面から地面につっこんだ。

とりあえず、剣をうつ伏せになっているジェイリスにつきつけておく。

気絶しているともおもえないが、羞恥のためかジェイリスはまだ顔をあげず地面とキスしている。


ええと


終了でいいのかな?


自爆ってかんじだが。


屋敷のほうに目をむけると、エリスが長いフランスパン?を空に掲げ、こちらにむかって何か言ってきた


「もご・・もごにょ・・ほふぃり~」


せめて飲み込んでから頼む。


「ロゼの勝利~」


お、おう。勝負ではなく、どこまでやれるか測るのが意図だったはずだが。

それにしても、自分の身体能力・・・ユニークスキルによる膨大な魔素の恩恵、もとい異常さにようやく身体が追いついてきた。

魔符をとって垂直ジャンプしたら世界記録だせるかな?などと考えていると、いつの間にかジェイリスもどってきていてむっつりしている。


「なぜに、あの一撃を、受け止めれるのだ。」


なんか独り言のようにぶつぶついってる。


「そもそもジェイリスみたいな装備でやる技じゃないとおもうけど~ ま、受け止めるのはたしかにありえないわね。

普通なら良くて両腕粉砕骨折、悪くすれば頭蓋骨陥没骨折。 止めに入るか少し悩んだけどね。

あんなアホ技繰り出したのはロゼに華麗に膝蹴りを回避されたからでしょ~

あったまわっるいわね~ 」


エリスが律儀に答えながら、ジェイリスの傷口に塩を塗りこむ。


「華麗な技には華麗な技をもって返す!俺の家の家訓だ。」


これが本当ならジェスの家は家族そろって脳筋ということだ。


「嘘おっしゃい。それで負けてりゃ世話ないわよ。 だいたい勝つだけなら簡単なことだったでしょ。

斬り結ぶ前からロゼの握りは見た目にもド素人、からめとってしまえばよかったのに。

ってか、そういう状況になってからロゼがどう応対するか見たかったのに 全く意味ないじゃない。」


言い合うエリスとジェイリスを見ながら、俺は感じた疑問を口にした。


「話の途中で悪いが。試合?中、身体のどこに魔素?魔力を集中したら どう動くか・・・うまくいえないが、たとえば、さきほどの最後の蹴りを

受ける際に腕に集中したらほのかに青く光ったような気がしたが、これがクロノスがつかっているフィジカルブーストなのか? 」


「ああ! そうそう。ロゼすごいわよ~ それ。普通はいきなりできないわ。 」


答えになっていない。 そこでクロノスが補足するように答えてくれた。


「フィジカルブーストの一種です。 しかし、お昼に言ったとおもいますが本来魔素の操作は非常に難しい・・・

そして、なにより魔法に集中する時間と繊細な作業を必要とします。

そのため、主に後衛の魔法師が前衛に対し、魔力を纏わりつかせ、その纏わりつかせた部位の攻撃力、防御力を底上げするのが

フィジカルブーストです。

間違えないようにあらかじめいっておきますがやろうと思えば前衛も同じこともできます。

ただし、戦闘中、特に激しく動いている最中に魔素を移動させることは極めて困難です。

そのため前衛が使う場合は魔素をあらかじめ自分が行う動作に必要な箇所に集中し、固定させて戦闘します。

ただし、その際は自分のもっている魔素を特定場所から目的の強化場所に移動させるため、移動した特定場所の防御力がひどく落ちます。

自信がない場合はやめておいたほうがよいでしょう。また、あった場合も後衛にかけていただくほうがより効率的で安全ですからね。」


「うんうん。 そういうことよ。、わたしやジェイリスも一応、使えるわよ、リスクが大きいからあまり使わないけどね。

せいぜい使うとしても相手がこちらに気づいてなくて、尚且つ一撃離脱できる状況だねー。

ゴブリン戦のときにクロノスに任せていたのはそういうことなのだ。 

でも、はっきりいってロゼは異常。気づいてない?

さっき受け止めたときだけでも両手だけでなく両足も強化してるよ?

そもそも 咄嗟にできることじゃないから。」


「エリスは流暢につかいこなしてますがね・・・。」


ボソっとクロノスがつっこむ。


「そうだぞ!できることじゃないんだ!普通なら俺のジャンピングフライングキックで決まっていたのだ!」


ジェイリスしゃしゃりでてくる。オーバーヘッドキックがきまらなかったのがよほど悔しいようだ。

変なネーミングはスルーしておこう。


「ロゼさんみてると自分の勉強にもなりますね。魔素の操作技術は私よりうまい。

 ・・日が落ちてだいぶたちましたね。 寒くなってきましたのでそろそろ屋敷の中へ戻りましょうか、続きは明日にでも。」


おお、なんだか分からないけど褒められた。


エリスが明日について軽く話してくれて今日はお開きとなった。


こっちにきてから非常に密度の高い日々を送っている気がする。










---------------------------------------------------------------

主人公の空気っぷりが少しずつ改善。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ