明正和学園怪奇倉庫デート?
明正和次元の成熟度について少しかきました。
物語を読むときの参考によろしければしてください。
成熟度が基準にきたし、
人型をとれるようになったので
高校に入学しました。
「なのに…なんで放課後は怪奇倉庫掃除なのさ。」
あたしは叫んだ。
「ほこりが舞うよ、有紗。」
引っ張りこんだ、犬神功が言った。
あたしは内海有紗。
高校1年生だ。
功も同じだ。
あたしと功はメイン種族が違う。
成熟度が同じ高校生でも
年齢が全く違うんだ。
あたしは水竜族だから今年70才だけど
功はウサギの獣人だから14才だ。
まあ、こいつの方が頭がよくて
成熟度も高いんだけどさ。
ウサギに身長負けてる水竜ってなにさ。
「さあ、デートしようか?」
功が言った。
ええ、デートらしいですよ。
間違えなく、デート…どこが悲しくて
怪奇倉庫でお掃除デートせにゃならんのや!
「付き合ってるのに、今日は友達と帰るだの宿題がーだのいってるからだよ。」
功がため息をついた。
「学業、優先でしょう?」
あたしはほこりが妖化して襲ってくるのを
はたきで叩きながら言った。
「僕は恋も大事なんだよ。」
功が言った。
まあ、寿命の短い、獣人はそうらしいけど。あたし、まだ、わかいんだよね、水竜にしては。
「ゴーミーンー。」
妖化したゴミに体当たりされて
あたしは棚への激突を覚悟した。
「よそ見しちゃだめだよ、有紗。」
功があたしを受け止めながら言った。
さらに襲ってくる、ゴーミーンを
箒でいなした。
さすが、勇者研究会の期待の新人だよ。
今回の怪奇倉庫掃除も放課後怪奇倉庫クラブ
が手をつけられないところを何とかしてほしいって言われたらしいし。
怪奇倉庫は空間の歪みのせいでわけがわからなくなった倉庫だ。
妖化した、ほこりだのゴミはおそってくるし。
机や棚は常にマッピングしないと動きまくって迷う。
「功、考えてみればさ、あたし、関係ないじゃん、放課後怪奇倉庫クラブじゃないし、勇者研究会じゃないもん、部活。」
あたしは足に絡み付こうとする、ネットを踏みつけながら言った。
あたしは高校は家政科にかよっている。
部活もお菓子作り研究会でまったく関係ない。
護身術くらいはまあ、誰でも使えるけど。
それだけだ。
「有紗、きっと守るから、寂しいこと言わないで。」
功が言った。
この恋に生きる男は案外男女、種族問わず人気がある。
だから、告白した時、僕も君しか見てなかったって言われてうれしかったんだけどな。
「ねぇ、もう帰ろうよ、直ぐにカエル君使えば帰れるよね。」
私は言った。
「もう少ししたらね。」
功が言った。
「出てきた。」
功が言った。
向こうからなにかが来る。
「ゴゴミーン。」
デガイ、ゴーミーン?が無数の小さいゴーミーンとホコッリを連れて現れた。
功がなにも言わず動いた。
箒がいつも功が使ってる槍みたいに動く。
ああ、やっぱり、かっこいい。
私はボーッとした。
「キュー!」
油断した!なにかがあたしに巻き付いた。
妖化したクモの巣クモノッスだ。
的確に急所を締める。
「く、くるしい。」
あたしはうめいた。
あたし、ここで死ぬのかな?
視界が暗くなる。
「有紗!」
功の顔がかすかにみえてブラックアウトした。
「まったく、無茶するんだから。」
気がつくと保健室にいて、養護の飛人参が覗いてた。
人参によくにた空中浮いてる生き物がソウトントンだ。
世界に沢山いるらしい。
「良かった、有紗!」
功が私に抱きついた。
「はいはい、高校生らしい交際してね。」
ソウトントンが引き離した。
「で、大物は倒せたの?」
続けて言った。
「ええ、明日から、放課後怪奇倉庫クラブは通常の掃除ができると思いますよ。」
功が言った。
「功、あたしは今度依頼が来ても連れ込まないでね。」
あたしは言った。
もうこりごりだよ。
「じゃ、ちゃんとデートしてよ。」
功が微笑んだ。
「わかったよ。」
あたしは言った。
ああ、もう、当分怪奇倉庫に行きたくないや。
功と通常デートの方が楽しいし。
もしかして、これ、功の企み?
ま、まさかね。