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第2話 世界の様相1 新たな一歩と新種族達(通常版)

 突発的に発生した異世界への召喚。訪れた先は、既に2回訪れている惑星ベイヌディート。1回目や2回目ならまだしも、3回目ともなると相当な宿縁だと言わざろう得ない。これに関しては、現創生者でもあるティルネアも驚いていた。


 まあ今回の発端は、グレテカレア王国の国王となる。大司祭共が召喚に携わったが、ほぼ国王が“諸悪の根源”だと言うしかない。その証拠に、デュヴィジェ達宇宙種族組は既に相手の腹黒さを見抜いている。


 それでも、本当の目的はこれ以外にもあると確信が持てた。警護者縁の直感と洞察力が何度も警鐘を鳴らしてきている。となれば、後は成り行きに身を委ねるのも1つの手だ。


 それに、再び異世界惑星の探訪ができるとあって、俺自身も非常に高揚感が湧き上がる。更には遠方は地球に居る身内達も、転送装置による到来希望を挙げてきた。バカンス的な感じになるが、ここはこの旅路を満喫する以外にない。


 何事も楽しんだ者勝ちである、か。不二の盟友たるウエストの名言が脳裏を過ぎった。




 さて、王城から無事“脱出”できた俺達は、先ずは情報収集として城下町の散策をした。また異世界惑星事変から、どのぐらいの年数が経過しているのかも知りたい所である。


 ただ、王城から出たのは良いが、現地の資金面による問題が浮上してきた。脱出できたのは良いが、何の支援もないために無一文の状態である。


 地球は地元たる日本の通貨はあるが、それがここでは通用しないのは百も承知だ。あるとすれば、金や銀などの貴金属が該当してくる。どうやら、この世界の通貨は今も金貨・銀貨・銅貨を主流としているようだ。


 中には白銀貨に黒銀貨もあるが、そちらは滅多に使う事がないだろう。ベイヌディート事変では用いた事があるが、今回はそれほど高額な資金は使わないと思われる。


 それに、ベイヌディート事変は完全に手探り状態での進行となった。よって、全てを現地調達という形になる。資金は無論、食料や武器などの物品もしかり。


 しかし、今回は資金以外は地球からの物資が大いに活用できる。反則的な業物だが、使えるものは大いに用いた方がいい。ただし、異世界惑星に影響がない程度、ではあるが・・・。



「うぉぉっ・・す・・凄い・・・。」


 周囲の様相に目を輝かせ捲くるリメナ。そりゃそうだろう。数時間前は地球にいたのだ。更には明日をも分からない状態だった。それが今では意気健康であり、理路整然と物事を解釈する事ができない現状にあるのだ。


 俺が彼女と同じ境遇に至っていたら、間違いなく同じ言動をしていただろう。ただまあ、既に3回目の異世界探訪となるため、初めての場所ではあるが新鮮さは失われている。


「・・・ヲタク気質、か。」

「まあまあ。」


 双子の娘を俺に任せ、周囲の散策を続ける母親の図。実に見事なまでである・・・。今もそうだが、双子の娘は全く愚図つく事なく大人しい限りである。


 その彼女の警護をするのは、先程到来した4人の女性だ。黒紫色のタキシードを着込んだ麗しき美丈夫達である。



 彼女達の素性だが、サキュバス族のセレイスとレティア、ハーピー族のフィーテとサーテュとなる。今は地球に到来した事で進化したようで、デビルサキュバスにサタンハーピーという上位種族になっている。クラスチェンジと言った感じだろうか。ベイヌディートに誰よりも詳しいティルネアだが、これには大変驚いていた。


 そして、その戦闘力は俺達警護者に匹敵しだした。特に近接格闘術に特化しだしている。数多くの重火器も扱えるようになってもいた。その最大の理由は、地球という普通の環境になる。


 当然ながら、地球には魔力や魔法の概念は存在しない。異世界惑星では普通に使えていた魔法が、現地の出身たる4人は使えなかったのだ。これには俺は無論、身内達全員が超絶的に驚いた。ただ、魔物種族の身形を維持する事はできている。


 まあ地球という普通の環境故に、異形とも言える種族の姿は非常に目立つ事この上ない。下手をしたら生体実験をされる恐れもあった。そこで出たのが、彼女達を宇宙種族と据え置く事だった。通称、アンノウン一族である。


 この新たな種族の確定化だが、4人に限った事ではない。元は黒いモヤという超大な存在でであった精神体のティルフィアに、地球人ながらも精神体に昇格したミツキTが該当する。彼女達の位置付けは完全独立生命体とも言えるので、4人と一区切りにした形である。


 ティルネアも精神体ではあるが、元はデュヴィジェと同じデュネセア一族となるので該当はしない。しかし、肉体を持たない精神体であるため、一応はアンノウン一族に属している。



 と言うか、先程の大広間事変でも繰り出した肉体の具現化には驚くしかない。ティルネアの秘技とも言えるものだが、実際の所はデュネセア一族の技法でもあるとの事。


 そもそも、肉体を具現化できる時点で神掛かっていると言うしかない。しかも、その肉体をオンオフ的に表す事ができるのだ。これを神掛かっていると言わずして何と言うのやら。


 それでも、その技法を扱えるティルネア・ティルフィア・ミツキTは揃ってこう挙げる。地球人や宇宙種族、そして他の生命体を超越した存在でもある彼女達だが、自身は一介の凡夫に過ぎないのだと。これが先程の啓示事変にて、過度の介入をした意味合いにもなるとも。


 まあでも、俺やリメナ・ライナ・ミイナが受けた創生者・調停者・裁定者の啓示は、唯の称号的なものでしかない。根幹たるスキルは凡夫、これ以外にないのだから。



「そう言えば、ミデルバの愛称で呼ばなくて良いのか?」

「アレは一種のハッタリでしたから。私の真名はミツキTですよ。」

「そうですか・・・。」


 色々と探索をする面々を見守りつつ、ミデルバことミツキTが挙げてきた事を再確認する。王城での名乗りでは、彼女は偽名としてミデルバと挙げた。しかし、それが終わったのだから元の名のミツキTに戻したのだと言う。理に適った行動ではあるが、そんな簡単なものなのかと思ってしまう。


 俺は偽名であれ、命名した名前は大切にしたいクチだ。そこに込められた一念は、相当なものに昇格する可能性もある。地球で嗜んでいるVRMMO「海王の艦隊」で具現化されている艦船群の名前も、そこに込められた一念は相当なものだ。


 それに、人工生命体の四天王の女性も同様で、命名後に自我を持つようにもなっている。命名がこれだけ大きな要因になるのは、フィクションでもノンフィクションでも同様の感じになるだろうな。


    第2話・2へ続く。

 オープニングイベントを終えての流れと。チュートリアルですかね? 何にせよ、ここからが本番になってくると思います。この先はまだ未決定状態ですが(-∞-)


 ちなみに、探索者でも活躍した魔物娘四天王は、地球という“普通の環境”で大いに化けたという感じです。異世界人を逆輸入的な感じでしょうか@@; まあこの4人は今回の旅路で大いに暴れさせようと思うので、その動向を見守ってあげて下さいU≧∞≦U

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