第1話 再度の召喚1 召喚者達(通常版)
時系列的には、探索者→大艦長の後の流れです。今までの纏め的な流れになると思いますm(_ _)m
・・・世の中には、一度ある事は二度あると言われる。それが現実に起こる事に対して、違和感を感じなくなってしまった場合はどうなるのだろうか・・・。
それを実際に経験すると、そう思わざろう得ないと痛感させられた・・・。
俺の名はミスターT。本名は別にあるが、今はこの名で通している。周囲にはこの呼び名で呼ばれる事が定着していた。と言うか、俺自身がその様に頼んでいるのもある。
トレードマークの覆面は無論、今ではその真上に仮面を装着している。覆仮面と言う感じであろうか。変態者そのものだが、それが罷り通るのが何とも言い難い。
そもそもそれが罷り通るのは、俺が警護者の存在であるからだろう。警護者の世界では、この様な変態染みた容姿をしても何ら問題はない。むしろ、その人物だと分かる様な出で立ちが目立ってもいる。流石に覆面と仮面を装着している人物は俺だけであるが・・・。
それに、この覆仮面は自身の本来の姿を抑制させる力となっている。それがない場合は、かなり危うい事になりかねない。よって、これは言わば自分自身の分身とも言えるだろう。何にせよ、今はこの姿がトレードマークである。
久方振りの非番とあり、喫茶店本店の屋上にて日向ぼっこをするつもりでいた。ところが、屋上に出るや否や、足元に不可思議な紋様が現れる。俗に言う召喚陣だ。直後、一瞬だけ気が遠くなりそうになったが、直ぐにそれは収まっていく。
そして、目の前の様相に驚愕せざろう得なかった。そこは屋上ではなく、だだっ広い広間に立っていたのだ。瞬時に腰に装着の携帯方天戟を展開しそうになるが、そこは思い留まる。周囲には他にも多くの現代人がいたからだ。
本家のヲタク気質の方々には遠く及ばないが、俺自身も同様の流れを汲んでいる手前、現状の様相が何であるかを直ぐさま察知する。俗に言う異世界転移そのものだ。また、その転移は俺だけではないようである。サッと見渡す限り、多岐多様な面々が出揃っていた。
腰の携帯方天戟に触れていたのを止める。今はこの後の成り行きに身を委せる方がいい。下手に動けば厄介な事になりそうだしな。
「召喚は成功です。」
声の主は、真っ正面にいる司祭風の出で立ちの男性。何故そう言えるのかは、男性の出で立ちがゲームに登場する司祭のそれと同じだったからだ。そして、そこそこの高齢者だろう、顎髭を生やしている事から男性と判断した。
その周りのはお供と言える司祭が複数いる。ネタとなる異世界召喚では、複数の召喚者による召喚魔法が記憶にある。実際にそれを目の当たりにしたのは今回が初めてだが・・・。
すると、更に奥に鎮座する玉座から、これもまた高齢の人物が立ち上がる。そのまま俺達の方へと数歩ほど歩みだした。ここの王様であろうが、その雰囲気を察知して警戒感が強く出る事になる。
数年前に創生者ティルネアにより、異世界ベイヌディートへと召喚された事変があった。その際、そこで遭遇したクソ王たるクレデガレア国王にソックリだったからだ。
「異世界からの召喚者達よ、よくぞ参られた。我はこの国“グレテカレア”の王である。」
その言葉を聞いて噴き出しそうになる。こんな偶然はあるのか・・・。今し方思った過去の国名に非常に似ている。ただ、当時から結構な年代が経っているのは十分窺えた。よって、ここが“旧クレデガレア王国”でないのは確かだろう。
「お前達を呼んだのは他ではない。この世界を救って欲しい。」
「漠然としていて話にならんな。しっかりとした情報を教えろ。」
国王の言葉を遮ったのは、召喚された中の若者の1人。その近くには同じ雰囲気の若者が3人いる。これも直感と洞察力で分かったのだが、この4人はマイナス面の力が働いている。下手をしたら犯罪者の恐れがあるだろう。この手の直感と洞察力は嫌なほど良く当たる。
「黙れ、小僧! 国王の御前だ、分を弁えろ!」
直後、怒号と共に若者の前に小規模の爆発が起こる。出で立ちからして将軍と言える人物からの、恐らく魔法とも言える力だ。左手を前にかざしている事から、そう判断ができた。
と言うか、若者の言葉は分からなくはない。だが、確かに国王の御前故に無礼な行動でもあろう。しかし、だからと言って魔法による威嚇攻撃をするものかね・・・。
「将軍よ、まあそう怒るな。これから長い付き合いになるのだ、要らぬイザコザはご法度だ。」
「・・・小僧、御前に感謝するんだな。」
爆発の衝撃で尻餅を着いている若者を一瞥する将軍。国王からの待ったの声がなければ、更なる追撃が放たれただろう。徐に立ち上がる若者だが、その目は将軍を睨んでいた。出だしから雰囲気は最悪の感じである。
「配下が失礼をした。お前達に託したいのは、この世界に蔓延る魔物の討伐と、その物共を統括する魔王と大魔王の抹殺だ。」
「横から失礼致します。補足ですが、私達の方でも大規模な軍団を派遣しましたが、何度も敗北を帰している状態です。皆様方のお力をお借りできれば嬉しい限りです。」
本題を語りだす国王と補足をする宰相。宰相の当たり障りは温和に見えるようだが、こちらもマイナス面の雰囲気を持っているのが感じ取れた。と言うか、国王や将軍よりも腹黒いと言えてくる。
その本題だが、俗に言うテンプレ的な内容だった。世界に蔓延る魔物の討伐、そして魔物達を統括する魔王と大魔王を倒すというもの。数年前のベイヌディートでの流れと殆ど変わらない事に驚くしかない。
今の俺の立ち位置は、他の召喚者達の真後ろにいる。その傍らには、見窄らしい姿の女性が双子の幼子を抱いていた。両者ともかなり弱々しい。心配にはなるが、今は室内の上層部の連中の逆鱗に触れないようにするしかない。
その俺達の前側には、少年や少女のグループがいる。ザッと10人ぐらいだ。その真隣には少年少女達よりは年上の男性と女性が6人ずついる。そして更に前には例の若者4人である。
俺達を含めると、合計24人の召喚者となるだろう。多分22人かも知れないが、傍らの女性の双子の幼子も含めると24人となる。そこまで計算に入れているかは不明だが、この手の流れからすれば十分該当すると思われる。
状況の把握をしている最中、遠方の地球から念話が入った。それに驚くのだが、念話が可能となると異世界ではない事が確信できた。実際に数億光年先の異世界惑星に赴いた事があるのだから。
同時に、俺を媒体として現状の様相が直ぐさま身内達に知れ渡っていく。そして、起こるは大歓喜の叫び声である・・・。何と言うか、ヲタク気質の面々には呆れるしかない・・・。
ただ、今は表立っての行動は控えてくれと伝えた。現状が現状なだけに、様子見をした方が良いだろう。先の若者の様に攻撃される恐れも十分ある。
まあでも、こちらへの攻撃は完全に無効化される。胸に装着中の各種ペンダントの効果が、それら攻撃を全て許さないのだから。それが確信を持てるのは、今し方の念話が何よりの証拠である。
第1話・2へ続く。
覆面の創生者を始動します(=∞=) 探索者の流れを終えて、大艦長での息抜きも終えた後の流れとなります。こちらは最後の展開のみ定めていますが、その道中は完全に空白の状態です><; 第1話のみ作成できましたが、それ以降はまだまだ手付かずです><;
はたして、最後まで完走させる事ができるか・・・(>∞<)