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友人に絶交宣言をされたので、本来の自分が戻ってきました  作者: 葵


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ご本人は知っている

 他人に対して興味がない、という部分は未だに否定できずにいる私ですがある程度の関心は持っているつもりです。

 でないと、幼き頃にオスクリタを助けようと思わなかったでしょうし、現在だってクラスメイトと会話することもなかったでしょう。つまり、私は他人に対してある一定数の関心はあるということになるはずです。


「深刻そうなお顔をされてどうされましたか?」

「少し考えごとをしていただけです、お気遣いありがとうございます」


 雨の日は余計なことを考えてしまうようです。雨自体嫌いではないのですが、こうも分厚い雲を眺めていると鬱々とした気分となってきます。

 いつもよりも本をめくるペースも落ちているようですし、どうにか気分転換ができないものでしょうか。


「そういえばジャクソン様は今、魔族の方々のおもてなしについて頭を悩ませているようでしてよ」

「もうじき2度目の訪問でしたよね。王宮は大忙しだとお父様にお聞きしましたわ」

「あら、アレクサンドラ様もお忙しくなると思いますわ」

「そうですね、依頼を受けたものも早く終わらせなければなりませんから忙しくなりそうですわ」

「そうではなくて、王妃様主催のお茶会ですわ」

「お茶会、ですか?」


 招待状は届いていたでしょうか?


「ぜひアレクサンドラ様をご招待したいと仰っていましたわ」

「そうでしたか」

「特に、今回は大規模なものを想定していらっしゃるようで高位貴族だけでなく、下位規則のご令嬢方も招待されるそうです」


 表向きの目的として、王国の女性たちの団結力をお見せしたいのでしょうね。王妃様主催の大規模で公的なお茶会に参加するのは久しぶりのことです。服装にも十分注意して臨まなければなりません。少なくともパーティーのような華やかさは適さないでしょうから。


「そこでだ、アレクサンドラ嬢」

「あら、ジャクソン様、ごきげんよう」

「君に聞きたいことがあって来たんだ。力を貸してほしい」

「どのような魔法陣や魔術具が必要でしょうか?」


 以前お渡しした研究結果はかなり重宝されたそうですが次はどのようなことをお求めなのでしょうか?


「お茶会ですからやはり、毒殺防止のための道具でしょうか?」

「今回はちが、作れるのか?そのようなものを」

「素材さえあればさほど難しいものではございませんわ」

「後ほど聞かせてくれ。今聞きたいのは魔王殿の趣向についてだ」


 最近帆人の好みや趣向についての話題がとても多いです。本人でないかふぃりわかり得ないことだと思うのですが。私のしていることは情報を集めてからの推察にすぎません。それを過信しすぎるのは本来良いことではありませんがまあいいでしょう。


「よく飲まれているのは甘みのあるお茶ですね。魔界原産の茶葉であれば手に入れることはそれほど難しくはありませんが、」

「いや、お茶や料理はすべて王国産のものを使う予定だ。他は、何かあるか?」

「刺激のお強い食べ物はあまり食べられませんわね。果物を特に好んでおられると思います」

「わかった。母上に伝えておくとしよう」


 そう言い残し、ジャクソン様は帰られました。本当にお忙しくお過ごしなのですね。オスクリタも忙しくしているのでしょうか。体調を崩されないと良いのですが。


「アレクサンドラ様、最近物思いにふけることが増えたのではありませんか?」

「いえ、少し考え事をしているだけで、」

「お相手はどなたなのかしら?」


 アウロラ様は最近、恋愛成分が足りないと嘆かれています。これはその発作なのです。お忙しい婚約者を持たれると大変のようです。


「ノア様はどう思われますか?アレクサンドラ様のお相手について」

「グレイの話を参考にするのであれば、文武に優れたものなのだろうな。そうでないと兄君が認めないと言っていた」

「お兄様はそこまで厳しい方ではありませんわ。考え事は、本の内容や弟のお勉強についてです」


 そうはっきり言いますと、アウロラ様はあからさまに落ち込んだ様子でした。ノア様にもどうするんだと視線で投げかけられます。仕方ありません。


「私はまだ恋愛ごとについて疎いようで存じ上げないことがたくさんありますわ。人生の先輩としてアウロラ様のお話をお聞かせ願えないでしょうか?」


 そこまで言うとアウロラ様は快くうなずき、ジャクソン様とのことを多く話してくださりました。日々の情景の中から注意点や疑問点は多くありましたが、今は話の腰を折るわけにはいきませんので我慢することといたします。

 王族の方々にお渡しする毒除けの道具について改めてお父様とお話ししようと思いました。

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