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友人に絶交宣言をされたので、本来の自分が戻ってきました  作者: 葵


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噂話

 お昼休み、教室から食堂へ移動している最中にも何だか注目を、いえ、朝よりも遠目に見られているような気がします。

 食堂につき、食事を受け取り今日は室内でいただくことにします。天気が悪いだなんてついていません。なんだか視線が居心地悪く、いつもよりも言葉が少なくなってしまいます。そんな私を気遣ってか3人は楽しい話題を提供してくれます。

 しかし、あからさまにひそひそ話をされている声が聞こえます。


「あら、アレックス今日はデザートにプリンを選んだの?」

「え、ええ。とても美味しいと以前アメリアが教えてくださりましたから」

「そうなのよ。口当たりが滑らかで優しい甘さが心地よくて美味しいの」

「聞くだけで食べたくなってくるわね、私も次回はそうしてみようかしら」

「カミラにもオススメよ。バリエーションもいくつかあってね、」


 アメリアが楽しそうにスイーツについて話す姿はとても微笑ましいです。一口プリンを食べてみると優しい甘さが口いっぱいに広がって幸せな気分になれるようです。


「そういえば、次の授業なんだけど、」

「あらサンドラ、今日は珍しくここにいたのね。てっきり食堂側から出入り禁止を食らっているのかと思っていたわ」


 視線を向けずともわかります。ブランシュ様がいらっしゃるのでしょう。正面に座るカミラが眉をひそめています。ここはスルーすべきか、しかし、騒ぎを起こされても面倒ですし。

 ここは手早く片付けて離脱することが先決でしょう。そう考え、アイコンタクトを送ると察してくださったようです。


「さあ、次は教室を移動しなければなりませんし早めに移動をしましょう」

「カミラの言う通りね。その前に図書館へ寄ってもいいかしら?」

「リリーったらまた借りるの?」

「今日は返すのよ。放課後に借りに行くわ」


 食器を返し、速やかに食堂を後にしようとします。


「サンドラ、無視だなんて酷いんじゃない?」

「酷いのは貴女の方でしてよ?ブランシュ様」

「あら、私は友人として、」

「貴女のその言動や行動は友人に対してするようなものではありませんわ。それに対してアレックスがどれだけ心を痛められたかご存知かしら?」

「サンドラがあれしきのことで心を痛めるはずないじゃない。心がないんだもの」

「なんてことを、」

「カミラ、もういいですわ」


 さすがにこれ以上ヒートアップさせてはカミラの印象にも関わります。それが狙いなのでしょうが。


「ブランシュ様、私は貴女に絶交を言い渡された身です。その時点で友人関係は終焉を迎えたと私は思っているのですが違いましたか?」

「だからそれは冗談だったって、」

「ふふ、冗談で何度も持ち掛けたのですね。ブランシュ様にとって私はその程度の存在だったということですわ」

「ちが、」

「ブランシュ様、アレックスはこのように考えられています。これ以上彼女を傷つけることはおやめいただけないでしょうか?」

「お願いします」

「平民上がりのくせして、」

「アメリア、リリーありがとうございます。もう行きましょう」


 さすがにこれ以上の視線は耐えられそうにありません。私達は教室へ戻り、次の授業の場所へ移動しました。アメリアとリリーに嫌な思いをさせてしまったかもしれません。

 食堂での一件はクラスメイトの間でも広がっていたようで、心配の声をいくつかいただきました。本格的な対処をどうすべきか考えていますが、やり過ぎると多方面への影響が出てきそうですし、どうしたものでしょう。

 

「アレックス、授業終わったわよ?」

「あ、ああ、そうですか」

「授業中にぼんやりするだなんて珍しいわね?」

「そうかもしれませんね」

「ぼんやりしていたのにノートはきちんと取ってるわね」


 教室へ戻り、先生から明日の連絡を受けてから帰宅の準備をします。いざ、教室の外へ出ようとしたところで廊下が騒がしいことに気が付きます。

 控えると約束は致しましたが、身体強化を用いて聴力を上げます。


「これは、第2王子、でしょうか?」

「それならもう少し時間をおいて出た方が良さそうね」


 廊下をにぎやかにすることがお好きな方のようです。困りました。今日も東屋で意見交換をする予定でしたのに。

 扉が強めに叩かれています。壊さないといいですが、どうしたものでしょう。それに合わせて廊下の人も増えているようです。このままでは誰も教室から出ることはできません。以前この友あったため教室に入ることはないでしょうが、扉の外は話が別ですからね。


「あ、音が止みましたわね」


 ちらりと外を覗いてみますと、ジャクソン様が収められているようでした。これならば想定よりも早く出ることが可能でしょう。様子を確認して教室から人が出ていきます。

 私達もそれに紛れて教室を出ましたが、見つかってしまったようです。


「アレクサンドラ・コリン!王族が呼び出しているのに出てこないのは不敬であるぞ!」

「ジェイコブ、落ち着け!すまない、アレクサンドラ嬢」

「サンドラ、よくも食堂で恥をかかせてくれたわね!」


 ブランシュ様もいらっしゃったようです。さて、どうしましょう。ブランシュ様のことは最悪スルーしても問題ありません。とりあえず、話には応じた方が良さそうですね。


「お話はお伺いいたしますわ」

「アレックス、私もついていくわ」


 カミラが同行してくださるようです、それだけでも心強いですね。

 私達はジャクソン様の案内のもと、空き教室へと移動を始めました。

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