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友人に絶交宣言をされたので、本来の自分が戻ってきました  作者: 葵


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新鮮な気持ち

 久しぶりの訪れた休日の街はとても賑わっています。聞こえてくる音や漂ってくる香りは以前は少し憂鬱になっていたものでしたのに、今はとても楽しみなものへとなっています。過ごす方が違うだけで似たようなものも全く異なる感情や乾燥に変化するなんて、以前までのものと全く違うように見えます。


「アレックス、早いわね」

「アメリア、おはようございます。浮足立っているのかもしれませんね」


 少しだけ嘘をついてしまいました。楽しみに思っていることは本当ですが、約束の時間よりも早い時間に待ち合わせ場所にいないと嫌味を言われた記憶があり、無意識に急いでしまっていたのでしょう。


「リリーったら、迎えに行ったのに髪型がまとまらないと嘆いていたわ。あまりにも時間がかかるものだから先に来たの」

「そうでしたか。私も昨夜まで服装や髪形に悩んでいましたわ」


 リールが選んでくれたので事なきを得ましたが、私自身おしゃれに関しては学ぶべきことが多そうです。


「素敵なワンピースね」

「ええ。動きやすい軽い生地を使っているのです。マントとの相性を考えて本日はこちらにしましたわ」

「素敵な刺繍がされたマントね。でも、マントを羽織るだなんて初めて見たわ」

「そうなのですか?お母様やお兄様がよく取り入れていましたから一般的なものだと思っていましたわ」

「そうなのね。でも、素敵だと思うわ。今度、王妃様にもお話してみようかしら」

「アメリアは熱心ですね。あら、リリーがいらしたみたいだですわ」

「遅くなってごめんなさい」

「リリー遅いわよ」

「髪型がまとまらなくて、」

「そんなに焦らなくても大丈夫ですよ。約束の時間までまだありますから」

「ありがとう、アレックス」


 少しお乳着いたようで良かったです。ほどなくしてカミラも到着しました。


「遅くなってしまったようね」

「私達が楽しみで早く着いただけよ」

「カミラ、どうかしましたか?」

「いえ、こうして学園外でお会いすることは行事以来ですから新鮮で、」

「確かに、行事の時も制服だったものね。交流パーティーは各自で持参したドレスだったけれど公的な場と印象が強かったし」

「制服以外の服装は何だか新鮮な気分ね」


 皆、お出かけ用におしゃれをしています。アメリアは紅色のワンピース、リリーはフリルのブラウスに深緑色のスカート、カミラは濃い青のロングワンピースを着ています。


「アレックスのそのマント素敵ね」

「ありがとうございます。綺麗に刺繍できたお気に入りですわ」

「自分で縫ったの?」

「ええ。自身で着用するマントやローブの刺繍は自分で行うようにしていますの」


 魔法陣を組み込むためにですが。


「私もアレックスみたいに裁縫上手になりわいわ」

「あら、アメリアは十分お上手ではありませんか。基本的な模様はきちんと縫えていましたから少しずつ複雑な模様を練習したらきっとすぐに上達しますわ」

「そうかしら?お花の模様も入れられるようになる?」

「もちろんですわ」


 覚えも良く筋もいいですからすぐに縫えるようになると思います。


「さあ、そろそろ移動しましょう」


 リリーの案内の元、様々なお店を見て行きます。たびたびアメリアとリリーの2人は声を掛けられています。交流が深いのでしょう。


「ここよ。ぜひ2人を連れてきたかったの」


 アメリアがオススメしたいと仰っていたのは表通りにある一軒のカフェでした。木造で温かい雰囲気がします。店内も暖色の者が多く、とても落ち着きます。


「ハニーミルクティー、ですか?」

「お店1番のおすすめなのよ」

「では、私はそれに致しますわ」


 アフタヌーンティーセットと飲み物を注文し終え、いろいろな話に花を咲かせます。最も盛り上がっているのはアメリアに気になる殿方がいるかどうかということです。


「なるほど、ハンカチを女性からお渡しすることはそう言った意味をお持ちなのですね」

「アレックスったらこういうところの知識は不足しがちよね」

「昔からある風習だとお姉さまは仰っていたけれど、古代文学には記述はないの?」

「一応ありますが、好意を伝えるものではありませんでしたわ。恐らく、ロマンスを感じたのちの時代の方が広められたのでしょう」


 もしくは、商会関係者でしょうか。


「アレックス、もしかして知らずに殿方へ渡したりはしていないわよね?」

「いえ、お渡ししていませんわ。家族にはお渡ししたことがありますが」

「それならよかったわ。それで、アメリアはどなたにお渡しするつもりなの?」


 リリーの目が輝いています。アメリアはたじたじです。


「ハンカチに刺繍をするのであれば、裁縫道具を扱っている場所を見てみるのも良いかもしれませんわね」

「一通りは持っているのだけど何か足りないものでもあるかしら?」

「刺繍用の糸と針は持っていた方がよいでしょうし、それから刺繍の練習用の布も売っていますのよ」

「アレックス、詳しいわね」

「専属侍女にお願いすることがありますから、ある程度は。それに、リリーとカミラも知っていた損はないと思いますわ」

「と、言うと?」

「魔術具や御守りを作る時にも応用できますから。1番は魔石が良いのですが、扱いやすさを考えますと魔紙や布が圧倒的に扱いやすいのです」

「なるほど、光る魔術具もそうだったものね」


 アメリアの話題からそれたようでアメリアはほっとした表情を浮かべています。

 その後は、話題の本や、最近の噂話の話を聞くことができました。いくつか確認が必要なこともありますし、忘れないようにしなければなりませんね。

 街中では何だか視線を感じたような気がいたしますが、以前のような明らかに居心地の悪いものではなくて少しだけ安心しました。

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