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友人に絶交宣言をされたので、本来の自分が戻ってきました  作者: 葵


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それぞれの魅力

「アレックス、最近ノア様と親しくされているようだけど、どうなの?」

「何がですか?」


 放課後、私達はカフェテリアでお茶をしていました。

 カミラやアメリアが近頃殿方からアピールを受けることが多いと聞いていた矢先にこの話題です。


「ノア様は、特に何も。意見交換をしているだけですし」

「本当にそれだけ?」

「ええ。以前はグレイも話を聞いていたのですが、ついていけないと参加することが減ってしまいましたわ」


 そこまで難しいお話をしていてつもりはございませんでしたが、いささか残念です。


「アメリアのお話ではかなり親しく見えて2人だけの空間に浸られていたとか、」

「見間違いだと思いますが、リリーは暗いお顔をされてどうされましたの?」

「私だけ何もないと思って、」


 リリーは1人だけ殿方からお声がけがなく、親しい方もいないと少し落ち込んでいらっしゃります。リリーは物静かで知的な印象を与えるため、高嶺の花とみられている節があります。

 故にお声を掛けることに対するハードルが高いのでしょう。しかし、密かにリリーに思いを寄せている殿方もいらっしゃります。

 

「そうよ、リリーは成績もいいし憧れの的なんだから」

「気配りもできますし、理想的な女性だと思うわ。ね?アレックス」

「そうですわね。私が殿方でしたら、エスコートやダンスパートナーのお申し込みをしていたかもしれませんわ」

「はぁ、私も殿方だったら真っ先にアレックスに声を掛けていたと思うわ」


 リリーはお世辞だと受け取られているようですが、私が述べたことは事実です。烏の濡れ羽のような美しい髪に、すらりと伸びた手足、知的でありながらも優しさが垣間見える表情。とても女性として魅力的だと言えるでしょう。

 カミラは煌めくような金髪に気品に溢れた表情やふと見せるあどけなさと凛とした表情のギャップが魅力的に見えます。

 アメリアは少しカールした赤色の髪に明るく元気な表情、さらにはおしゃれに気を配っているためか小物を用いて雰囲気を少し変えたりするなど自らの魅力を引き出すことが得意のように思えます。

 3人ともそれぞれ異なった魅力をお持ちの素敵な方々です。


「アレックスも多くの魅力で溢れているのだけど、それには気づかれていないようだわ」

「本当よね。まあ、そこが良いところでもあるけど」

「そうね、私達が語り出したらきっと止まらなくなるもの」

「きっとじゃなくてそうだったでしょ?アレックスがノア様と意見交換をしている時とか」

「あのリリーの熱の入りようはアレックスにもお見せしたかったですわ」


 ぼうっとしていると、いつの間にかお茶を飲み終えていたようです。


「それにしても、ノア様と親しくなれるだなんて、」

「とても聡明な方だとは思いますが、有名なのですか?」

「ええ。現時点で青のクラスの最優秀者ですもの」

「最優秀者?確か、最終学年ではございませんよね?」


 グレイと同じクラスということは3年生のはずです。それなのに最優秀者とは、かなり優秀な方なのでしょう。


「優秀なだけでなくてね、あの見た目だし、多くの女子生徒からの人気が高いのだけど一切相手になさらないようなの。お誘いものらりくらりと躱されるそうよ」

「それは、私はノア様に好意を寄せられている方々から身を守る準備をせねばならないということですね」


 御守りを増やした方がよろしいでしょうか。


「アレックス相手に酷いことをする人はいな、少ないと思うけど、」

「第2王子殿下とあの上級生がいるから何とも言えないわ」


 カミラからの注意点としましては、知らない方に1人で付いていかない、危険を感じたらすぐに逃げ、近くの人に助けを求める、など幼子に向けたようなものでした。

 学園内で問題を起こしたくはありませんので言われたことを注意するほかありませんが、何となく納得しがたいものがあります。


「はあ、私も早く大きくなりたいですわ」


 私がそう呟くとリリーが慰めるように私の頭を撫でました。

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