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友人に絶交宣言をされたので、本来の自分が戻ってきました  作者: 葵


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王宮での不具合

 アメリアの魔術具を見て数日、学園内が妙に騒がしいような気がします。


「おはようございます。なんだか騒がしいですね?」

「アレックス、お聞きになりましたか?」

「何をですか?」

「最近流行していた光る魔術具のことよ」


 飛ぶような勢いで売れていたとは耳にしましたが、中身は安全性に欠けたものでしたね。また新たな商品でも出たのでしょうか?


「そちらがどうかなさったのですか?確か、王宮でも扱われるようになったとは伺いましたが、」

「それが、王宮に献上されたものが不具合を起こしたようなの。幸い、死者はでなかったようなのだけど」


 ということは、けが人が出てしまったのですね。お父様がここ最近さらにお忙しくして屋敷にも帰って来られなかったのはそういうことなのでしょうか。


「不具合、ですか、確かに多少の不具合はあるとお聞きしましたが、まさか王宮への献上品に不具合だなんて、」

「そうよね。その影響か返品したい方があいついでいるみたいで、事態を重く見た国王陛下も紹介の立ち入り検査と商品の販売停止を命令なさったそうよ」


 大方の予想はついていましたが、やはりそうなりましたか。あの後、グレイがジャクソン様に一応の報告は挙げておくと仰っていましたが、その前に不具合が起きたのか、入れて尚、聞き入れてもらえなかったのか、どちらなのでしょうか。


「アレクサンドラ嬢はおられるか?」


 噂をすればなんとやら、です。特に言葉は発していませんが。


「ジャクソン様、ごきげんよう。いかがなされましたか?」

「少し君の意見が聞きたい。今すぐ王宮へ来てほしい」

「王宮へ、ですか?今すぐに?」

「緊急事態だ」

「...光る魔術具の件でしょうか?」

「わかっているならば話は早い」

「でしたら、青クラスのノア様にもお声がけをお願いしたく存じます。また、こちらにおられるアメリア・ターナー令嬢のご同行を許可していただけないでしょうか?」

「わかった、許可しよう」


 アメリアは少しだけ不安そうな顔をしています。


「アメリア、大丈夫ですわ。魔術具の不具合についてご報告なさるだけで大丈夫です」

「え、ええ、わかったわ」


 ノア様もすぐさま呼び出されたそうで少しだけ嫌そうな顔をしていました。お気持ちは理解できます。王宮への呼び出しだなんてよっぽどのことですから。

 そして、私達は王宮から手配された馬車に乗り、王宮へと向かいました。


「急に呼び出してしまい、すまない」

「いえ、緊急事態とはどのようなことかお伺いしてもよろしいでしょうか?」

「うむ、光る魔術具の件についてだ」


 大まかな内容としては、教室でカミラから聞いた通りのことでした。相変わらず私に厳しいお言葉を投げられる第2王子殿下のことは聞き流しながらどう対処すべきかを考えます。隣におられるノア様はいかにも面倒くさいという表情をしています。


「アレクサンドラ嬢は魔法陣に造作が深いと聞いたから是非とも意見を聞かせてほしい」


 そうは言いましても、どうお伝えいたしましょう。新しく作った魔法陣に関したは現段階では広めたくありませんし。できることならば魔塔の方や宮廷魔術師の方々に開発していただきたいところです。


「国王陛下、発言をお許しいただけますか?」

「ノア殿、何か良い意見でもあるか?」

「王宮に献上された魔術具を確認させていただくことは可能でしょうか?」

「ああ、構わないが、」


 国王陛下がそう仰られると、すぐさま魔術具が用意されました。きっと、献上品の質がどのようなものか確認するおつもりなのでしょう。その手並みを拝見させていただこうと思いましたが、私も手招きされたため共に確認します。

 

「アレクサンドラ嬢、どう思う?」

「そうですね...」


 言葉に困ります。

 まず、中の魔石はアメリアのものと同様に質が高くありません。いえ、それ以上に悪いと言えるでしょう。外側の部分も装飾は綺麗ですが、素材の質が良いかと言われれば首をかしげたくなります。吊るしてお使いになるおつもりだったのか、チェーンを通す部分もありますが、王宮に献上するレベルとしては、あまり高いとは言えないでしょう。

 ノア様もどうお伝えするべきが悩まれているようです。


「ふん、やはり貴様ごときにはこの最新の魔術具は理解できないであろう?私にはわかるがな!」


 ここはすべて第2王子殿下にお任せした方が良いかもしれません。ノア様も同じ考えのようです。


「国王陛下、第2王子殿下がそう仰っていますし、私達に出る幕はないと思われますわ」

「とても優秀でおられます第2王子殿下のお言葉に耳を傾けられてはいかがでしょうか?」


 アメリアが呆気に取られています。 

 調子よく際2王子殿下が話されていますので私達はどうするべきかを考え始めました。国王陛下の様子を見る限り、再びこちらに意見を求められるのは目に見えています。

 すなわち、第2王子殿下を隠れ蓑にもスケープゴートにもすることはできないということです。


「どうですか?父上。これがあの者たちには出せないであろう私の考察です」


 考えているうちに終わってしまわれました。


「ふむ、では、アレクサンドラ嬢とノア殿はどう思われる?」


 再び、国王陛下の質問が向けられました。

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