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友人に絶交宣言をされたので、本来の自分が戻ってきました  作者: 葵


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庭園の魔法陣

「リリー、遅くなりましたわ」

「アレックス、私も今来たところです。ところで、後ろの方は?」

「グレイソン・ワグナー。青の4年生だ。よろしく」

「リリー・ミッチェルと申しますわ。どうぞ、お見知りおきを」

「こちらにはまだ人が集まっていないようですね」

「ええ。ここへ集まるのは最後の方でしょうね。アレックス、早速なのだけどいいかしら?」

「ええ、何か見つけましたか?」


 リリーはまず噴水の側面に彫られた4つの魔法陣を指さしました。


「噴水だからてっきり水属性のものだと思ったのだけど、違うみたいなの」

「これは、水のものですよ」

「だが、水の基本となる図形がないが、」

「水属性を中心に火属性の要素が組み込まれています」

「火属性?相対するものじゃないか」


 ここは、夏は涼しく感じますが、冬になると辺りが急激に寒くなり、全てが凍り始める気候の土地です。恐らく、噴水の水が凍らないための工夫でしょう。

 いえ、火だけではありませんね。


「分髄の形自体、土属性を象徴するものとなっています。恐らく、水が出て見えない部分に土の魔法陣が隠されているのでしょう」

「土というと、防御壁かしら?」

「温度管理のものと考えたけれど、防御壁もあり得そうですね」

「ですよね、昔はこの噴水は生活に必要な水資源と記されていたもの。その記載を見て洗濯や家事のためのお水はここのもの汲んでいたのではないかと思ったのだけど、アレックスはどう?」

「私もそう思うわ。中に浄化できるものが組み込まれていて地下から汲み上げられた水をきれいにしていたのではないかしら」

「贅沢と実用性の美ね」


 他にはどのようなものがあるのでしょうか。


「ミッチェル嬢も古代文字が読めるのかい?」

「アレックスほどではありませんが、たいていの物は読めるようになりましたわ」

「黄色で、アレックスは上手くやれているだろうか?」

「え、ええ、テスト後、クラス全体が打ち解けられましたし、そのきっかけをお作りになったのはアレックスですわ。社交界では身分が重視され、それに倣う必要がありますが、学園では学園での関係性を大切にすべきだと以前仰っていました」

「学園の原則、か。それを守っている者は何人いるのだろうか」


 噴水を中心に巨大なものが描かれていますが、これは、もしかして、


「アレックス、何か見つけましたの?」

「ええ。確信があるわけではございませんが、すごいものを見つけてしまったようですわ」

「いったい、何を、」

「それは僕も気になるな」

「第1王子殿下、ごきげんよう」

「ジャクソンで構わないよ。アレクサンドラ嬢、それからリリー嬢」

「それでは、お言葉に甘えて」

「それで、何を見つけたんだい?」


 さて、どう説明したらよいでしょうか。大きな発見には間違いありませんが、影響が大きいような気がいたします。


「この場所は噴水を起点に大きな魔方陣が形成されています」

「魔法陣だと?」

「ええ、規模は庭園をすべて覆いつくす程度ですが、」

「それは普通に巨大だろ」

「目的はわかりそうか?」

「恐らく、昔はここを清らかなる聖地としていたのでしょう。噴水の浄化の魔法陣を起点に4方向それぞれに魔石と魔方陣が設置されているでしょう。王都が現在の場所になる前はこの地が中心7であったとの記録がございますし」

「そんなことまでわかるのか。だが、聖なる地とするためには光魔法が必要となってくるはずだ。光の魔法陣はないのか?」


 厳密に言うと、光魔法というものはないのですが、こちらも説明が必要そうです。

 しかし、説明を致しますには時間が足りなさそうですし。いくつかの本を用意してお贈りした方がよろしいでしょうか。


「いや、学者でもないのに酷な質問であったな。学者でさえ解明できていないのだ」

「ジャック、今はそれよりもお茶会だろう?続々と人が集まって来たぞ」

「そうだな、アレクサンドラ嬢、リリー嬢、何かわかることがあったらまた話を聞かせてほしい」


 そう仰り、お2人はお茶会の中心へと向かわれました。


「き、緊張したわ」

「本当ですね。アメリアとカミラもそろそろ着くでしょうし、お茶を飲みながら休憩しましょう」

「そうね。2人が好きそうなお菓子の目星もつけておきましょう」

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