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第9話 機関車作成3 内部の作成

「じゃあ、内部の構造を作っていこう。機関車の肝となる部分だから、情報の漏洩に気を付けてね。」


 そう言うと、俺はまず運転台を組み上げていく。ここは俺の技能を遺憾なく発揮させてものを作っていく。マスコンに逆転ハンドル、ブレーキハンドルに速度計と残魔力計をつけよう。あとは時計台、行路表ケースが必要か。


「まず、これがマスコンで、この下のが逆転ハンドル。これを前に入れると前進、後ろに入れたら後進する。マスコンは速度調節だな。前に入れると加速、戻すと加速をやめる。こっちがブレーキ、これは引くとブレーキがかかって、正位置に戻すとブレーキが完解される。あとは、ブレーキハンドルは取り外しできる。あとは、これが速度計、こっちが残魔力計な。あとは、鉄道に重要な時間を計る時計用の窪みと行路表だな。」

「なんか見たことある。」

「ああ、そりゃ実際の鉄道の運転台をベースにしてるからな。ブレーキ圧計とか電圧計は必要ないから省略してるから大分違うけどな。」


 あと、電車にはある扉閉のランプとかもないし、ワンマン車ならついているドアスイッチもない。


「で、これと同じものを反対側にも作って、次に、魔力の抽出器だな、魔石から魔力を取り出す装置。」


 そう言って、車体中央部に魔力抽出器を組み上げ設置する。見た目は炉だ。この開口部に魔石を入れると魔力の抽出ができるようになる。


「……これって、たぶん重量足らないんじゃ。」


 俺は気づいてしまった。この抽出器、1トンもないぞ。車体重量30トンくらいか。6軸だから軸重が5トンほどしかない。ってことは死重を70トンほど載せなきゃなんないのか。となると、黒魔鉱が約7.5立方メートル必要なのか。他に死重にできるものはないかな?


「なあ、アモリ。車体重量が軽すぎるから重りを載っけるんだけど、ちょうど良いものないかな?」

「うーん、それならイリジウムが良いんじゃないかな。水の22倍以上の重量と加工の難しさから比較的この世界では使いにくい金属だからね。」


 なるほどな。


「じゃあ、水の22倍ってことなら、70トンのイリジウムは3立方メートルでいいのか。」

「ぶっ!ちょ、ちょっと待って。必要な重量って70トン?」

「うん、70トン。」

「それって、地球でのイリジウムの算出量の10倍だよ。」

「マジか!じゃあ、イリジウムはまずいな。なんかない?」

「素直に黒魔鉱で良いんじゃない。あれ、うちの鉱山でも年間1500トンも出るし、他の場所でもかなり出てくるんだ。重くて固すぎて加工しづらくなければ、鉄の代わりになるんだけどって言うほどだね。」


 なるほど、使い道のない金属が大量にあってももて余すだけか。


「じゃあ、黒魔鉱に値がつくほど消費する場所は特にないんだ。」

「そうだね、輸送コストも考えると、鉱山そばに捨てられてるんじゃない?あとは、投擲武器にしてるか。」

「じゃあ、死重は黒魔鉱を使おう。黒魔鉱のブロックをバランスよく配置して……。」


 しかし、わが社は黒魔鉱の消費量がえげつないことになるな。機関車は予備を含め40両は作るとして、2800トン、その他もろもろを合わせると、開業までに必要な黒魔鉱だけで25000トンはいるのか。


「まあ、機関車はこんなところだな。」


 俺たちは、工場の外までレールを伸ばし、工場では使わなかったバラストを敷いたパターンのレールの設置方法と、バラストと枕木の交換方法の打ち合わせをした。まだこの世界にマルチプルタイタンパーはないからね。ちなみにタイタンパーでの作業は土魔法で代用した。魔法世界バンザイ!

逆転ハンドル:運転台にある鉄道車両のその運転台での進行方向を決めるハンドル。蒸気機関車から電車まで全ての運転台に付いている。


行路表:乗務員時刻表とも。運転士が運行するときに見る時刻表。秒単位で書かれている。


ワンマン車:車掌が乗務せず、運転士がドアの開閉を含む全てを行う車両。都市部のホームドア率100%の路線や、閑散地域の1両編成でよく使われている。


ホームドア:ホームにつけられたドア。転落防止につけられている。


ドアスイッチ:乗降扉を開閉させるスイッチ。ワンマン運転の場合は運転士がドアの開閉をするが、車掌がいる場合は車掌が操作するため、ドアの開閉を見やすいように乗務員用の扉の客席側に付いている。


バラスト:線路に敷かれている砕石。振動、騒音低減に繋がる。


枕木:レールの下に敷いたレールを広がらないように止める物。最近はコンクリート製の枕木が多くなってきた。


マルチプルタイタンパー:バラストをレールと枕木の下に押し固める機械。車輪が付き車両としてレールを走っていき、作業を行うものをマルチプルタイタンパー。手で持って作業員が使うものをタイタンパーと言う。

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