第34話 アダマンタイト級冒険者になりました。
宰相が式典を進める。
「これより、褒賞の授与式を行う。功労者であるヤマト様とその仲間の入場である。」
その言葉と同時に、国王陛下と王女殿下が立ち上がり頭を下げた。それに貴族たちは驚愕した。なぜならそれは通常なら王家の人間が自国でとるはずの無い行動だからだ。そもそも、王家の人間は後から入場するものである。それが、我々貴族が王族に対して行うようなことを、王族が行っているのである。どんな高貴な人物なのか。それとも他国の王族なのか。確認しようとも、王族が最敬礼で迎えている人物である。下手にじろじろ見ると不敬といって、首をはねられかねない。我慢するしかなかった
俺は困惑していた。こんな呼ばれ方って普通じゃないよね。俺は普通どころか各駅停車並みの一般人の鉄だぞ。騎士の方に先導され入場したら、こんな状態だった。王公貴族が頭を下げて出迎えるって、どんな待遇だよ。
そう思いながらついていくと、国王の目の前に連れてかれた。え、マジ、ここ?
半分現実逃避していたら、侍女?メイド?みたいな人が椅子を持ってきた。やっぱりここなんだ……。
侍女が持ってきた椅子はそれなりに豪華な椅子1脚、ちょっと豪華な椅子2脚、普通の椅子4脚だった。あと小振りなテーブルが持ち込まれ、その上に小さな椅子が載っていた。うん、ミュー用の椅子だよな。それがそれなりに豪華な椅子の右側に置かれていた。
いつ座ったらいいのかな?先に座っちゃ失礼かな?と思っていると、すぐ「ヤマト様、お座りください。」と、宰相が言ってくれたので座った。
俺が座ると、国王、王女の二人が座る。
「先に冒険者ギルドより、ヤマト様へ褒賞の発表と、授与を行う。ヤマト様、前へどうぞ。」
呼ばれたので前に出る。向かって左側に案内される。それと同時に、ギルマスも一人付き人を連れて前に出る。あれ?ギルマスの付き人オルガさんじゃない。そうか、この事件の関係者ではあるからねぇ、俺に依頼を渡したのオルガさんだし。
「冒険者ギルドとしては、すまんが規定の報酬以上は出せん。だが、その能力と功績を称え、アダマンタイト級冒険者として認める。すでに、新たな冒険者証も用意している。」
そういうと、オルガさんが新しい冒険者証を渡してくれた。
「ありがとうございます。」
「いや、冒険者ギルドとして謝罪せねばならん。お主が来てくれなんだら、もっと被害者が出ておった。すまん、感謝する。」
うん、これどう言えばいいんだ?感謝されなれてないんだが……。
「いえ、当然の事をしただけですよ。」
そう言って、ギルマスに握手を求め、ギルマスも握手してくれた。




